フローズン・タイムのtajimaのネタバレレビュー・内容・結末

彼女のスージーと別れたことをきっかけに不眠症になるベン。スージーのことを忘れたいのに8時間長くなった毎日を過ごさなければならない。時間を潰すために深夜のスーパーで働くことにする。そこでレジ係のシャロンと出逢う。
眠れない日々が2週間経ったころ限界を迎えベン以外フリーズした世界に、、

｢もしも時間が止まったら｣という男性が一度は想像するであろう設定ですが、ベンが女性の美を追求する画家志望のためダメな方向に能力を使わず(デッサンのため女性客の服を脱がしますが)映画が破綻しません。ちょうどいいラインで止められていました。

監督が写真家ということで一瞬を切り取ることへのこだわりからこの作品ができたのは頷けます。

スーパーの愉快な仲間たちとの青春は痛快でした。ヤンチャなマットが個人的に好きでした。

物語はシャロンとの恋で不眠症が解消し、スージーとのひと悶着を経て、画家としても成功してめでたしめでたしとなります。

が、消化不良が二点ありました。
・ベン以外に時間が止めれる男(女かも)がいることが途中でわかります。なんらかの問題が発生する予感がしましたが男は走って逃走。その後も登場せず。
このシーン必要だった？と観賞後に疑問が残りました。
・ラストは時を止めてシャロンと共に美しいフリーズ世界を楽しみますが、不眠症とシャロンの誤解が解消したならば、この能力も消えるべきじゃないかと。

何はともあれ、芸術的な作品でした。ベンだけが動くフリーズした世界は不思議な感覚でした。どうやって撮影してるんだろうと見ていると、デッサンのモデルにされた女性がまばたきしているのを偶然発見。当たり前ですけど静止しているわけですね。他にもモデルが動いているシーンがあるかもしれません。そういった視点で観るのも楽しいかもしれません。