コマミー

運び屋のコマミーのレビュー・感想・評価

運び屋(2018年製作の映画)
3.9
【再生の物語】

※[クリント・イーストウッド]が久々に、監督のほかに、[主演]も兼任した作品という事で、鑑賞しました。↓

ある意味、素敵な[再生の物語]だった。
仕事一筋で、自分の[家族を蔑ろ]にしてきた老人が、まさかの[犯罪]を通して、それを再生させていくような物語だった。
クリント・イーストウッドがまずこのような役を演じるのは、初めてだろう。つくづく"ダメな夫"で、家族からも半分見放されているような有り様である。どこかクールで、悪人に立ち向かうような役が多かった彼が、立場的に[弱い立場]を演じるのは初めてだ。

これは彼なりの、"一時的な集大成"というメッセージなのか?だが、[終わり]ではない。彼がこの役を自ら演じる事によって、彼なりの[力強いメッセージ]を伝えたかったに違いない。
この老人を含む家族の再生の物語を、彼の役者としての[復帰の物語]にしたかったに違いない。その証拠に、出演者の中に[イーストウッドゆかりのキャスト]を加えたのにも、自分の役者人生を彼を知る人にも、見届けて欲しかったのだろう。

そうゆう意味では、素敵な"イーストウッド的"再生の物語だった…。
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