Lume

運び屋のLumeのレビュー・感想・評価

運び屋(2018年製作の映画)
4.7
「運び屋」
THE MULE.

デイリリーに愛を注ぎ、家族を大切にできなかった、御歳90歳のおじいちゃん。
家族からは嫌われてたけど、1日しか咲かない華麗な命を丹念に育て、アメリカ中を愛車で走り、ステキなお花を届ける仕事してるじぃちゃんはカッコいいと思うんだけど。


仕事熱心、遊びも熱心だったアール・ストーンじぃちゃんがないがしろにしていた、大切な家族愛を取り戻したいと思ったときには、時すでに遅し。
失った信頼はまた、時間をかけて取り戻す。
ちょっとずつ、ちょっとずつ距離を縮めながら。


麻薬の運び屋をしながら報酬をもらう。
本人はそんなお縄になることをしちゃってるとは夢にも思わず。
2回目のお仕事が終わったら最初のオンボロのフォードがご立派なリンカーンに!
どんだけのマニーをいただけるのかしら?
だんだん、事の重大さを理解しつつも
人生最後の大冒険を楽しんでる感じ。
戦争を経験してきた人は、肝が据わっている。



若者やお国の違う人たち、警察の捜査官との距離感縮めるのはとっても上手なのに、家族との距離感掴むのは苦手なアール・ストーンじぃちゃん。
と言うよりは、これはクリントイーストウッドの作品あるあるだと思う。「パーフェクトワールド」も「グラントリノ」もね。

違ったな、って思ったのは
だんだん日本車も仲間入りさせてもらえるようになったこと!
あと今回はBGMがあったこと‼︎アールストーンじぃちゃんの鼻歌なんだけどね。よかった。

人生楽しんだもん勝ち。
そのためには何かを犠牲にしなきゃないこともあって。

イーストウッドおじいちゃんの作品はいつも「人生とは」みたいなのを考えさせられる。善と悪。
答えはまた、人それぞれ。

アールストーンじぃちゃんの横顔、ちょっと腰の曲がった感じがうちのじぃちゃん達と、英語を教えてくれた近所のおじいちゃん先生に似てて。
クリントイーストウッドが大好きだぁ♡
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