てっぺい

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者のてっぺいのレビュー・感想・評価

4.0
【支配する映画】
至る所に恐竜がひしめく世界。そのハラハラ感や、巨大恐竜のど迫力にドキドキ。そして30年のシリーズが完結する大団円胸熱ラスト。その没入感に、鑑賞中も後も、心は本作に“支配”されっぱなし。

◆トリビア
○ アラン・グラント博士役のサム・ニール、イアン・マルコム博士役のジェフ・ゴールドブラム、エリー・サトラー博士役のローラ・ダーンが復帰。3人が揃った姿は、1993年の『ジュラシック・パーク』以来およそ29年ぶり。(https://theriver.jp/jurassic-franchise-future-marshall/)
○ 本作で初登場した最大の肉食恐竜ギガノトサウルスは、シリーズ第一作「ジュラシック・パーク」の公開年(1993年)にその化石が発見された実在の恐竜。(https://jurassicpark.fandom.com/ja/wiki/ギガノトサウルス)
○本作以降のシリーズ継続にプロデューサーが意欲を示している。(https://theriver.jp/jurassic-franchise-future-marshall/)
〇1作目でのシャツ全開姿が話題となったマルコム博士(ロンドンにその巨大像が設置されるほど)。本作でもそれを小ネタに、博士がボタンを外すシーンがある。(https://www.cinematoday.jp/news/N0131363)
○恐竜には羽毛があるという説が有力視されており、本作でも羽毛に覆われた恐竜が登場する。(https://wired.jp/article/jurassic-world-dominion-dinosaur-feathers/)
〇“ジュラシック・パーク世代”の学者たちが中心となって、ここ10年間、新種の恐竜が週に平均1つ発見されている。(https://lp.p.pia.jp/article/news/238866/index.html)
〇コロナ過で撮影が4か月中断、その後様々な対策が取られ再開、約100人のスタッフが共用スペースを消毒するためだけに雇われた。(https://www.pen-online.jp/article/011147.html)
〇「ジュラシック・パーク」3部作の裏側を解き明かす、限定2500部のメイキング本が8月8日に発売される。(https://natalie.mu/eiga/news/486643)
〇日本全国の大丸・松坂屋を回る本作のポップアップが展開中。「ブルー&ベータ」の等身大像などが無料で楽しめる。(https://www.prime1studio.co.jp/jurassicworld-popup)

◆関連作品
○「ジュラシック・パーク」('93)
シリーズ第1作。本作はこの“パーク”シリーズも含めての完結編で、この作品へのオマージュがふんだん。鑑賞絶必。プライムビデオ配信中。
○「ジュラシック・ワールド 炎の王国」('18)
シリーズ前作。ラストで恐竜が人間界に放たれ、本作ではその後が描かれる。プライムビデオ配信中。

◆評価(2022年7月29日時点)
Filmarks:★×3.7
Yahoo!映画:★×3.5
映画.com:★×3.5

◆概要
『ジュラシック・ワールド/炎の王国』('18)の続編で、「ジュラシック・パーク」フランチャイズの第6作目、「ジュラシック・ワールド」三部作の第3作目であり、完結編。
【監督】
「ジュラシック・ワールド」コリン・トレボロウ
【製作総指揮】
スティーブン・スピルバーグ
【出演】
「ジュラシック・ワールド」シリーズ クリス・プラット、ブライス・ダラス・ハワード
「ジュラシック・パーク」シリーズ サム・ニール、ローラ・ダーン、ジェフ・ゴールドブラム、B・D・ウォン
「最強のふたり」オマール・シー
「アメイジング・スパイダーマン」シリーズ キャンベル・スコット
【公開】2022年7月29日
【上映時間】146分
【原題】Jurassic World: Dominion(直訳で“支配”)

◆ストーリー
ジュラシック・ワールドのあった島、イスラ・ヌブラルが噴火で壊滅し、救出された恐竜たちが世界中へ解き放たれて4年。人類はいまだ恐竜との安全な共存の道を見いだせずにいる。恐竜の保護活動を続けるオーウェンとクレアは、ジュラシック・パーク創設に協力したロックウッドの亡き娘から作られたクローンの少女、メイジーを守りながら、人里離れた山小屋で暮らしていた。そんなある日、オーウェンは子どもをつれたブルーと再会。しかし、その子どもが何者かによって誘拐されてしまい、オーウェンはクレアとともに救出に向かう。一方、ある目的で恐竜の研究をしている巨大バイオテクノロジー企業のバイオシンを追っていたサトラー博士のもとには、グラント博士が駆け付け、彼らはマルコム博士にも協力を求める。


◆以下ネタバレ


◆迫力
まずはなんと言ってもこれ。恐竜が世に放たれた世界では、至る所にそれがウヨウヨ。いつどこに恐竜が現れるか分からないハラハラ感はシリーズ随一だった。まるで「ミッション・インポッシブル」な街中バイク恐竜チェイス、前作のアイデアを先鋭化したポインタ殺戮恐竜(あのポインタを当てられた絶望感たるや)、初登場したギガノトサウルスvsTレックスの迫力バトル。本能がワクワクするような、映画の本質的な面白さは今回も健在だった。

◆大団円
スピルバーグが涙したというレジェンド達の共演。第1作以降目立つ活躍のなかったエリー博士が中心だったし、合流した彼らが恐竜に対峙した際のシンクロ“don't move”にはニヤリ。付かず離れずだったエリーとアランも結ばれて、マルコム博士も第1作でミスしたペンライト誘導をしっかり回収してた。驚くほどアクションが多かったクレア(ジャングルの沼に沈むシーンはブライスの女優魂!)、自らの出自を突きとめたメイジー、シリーズ最大の功労者ではないかと思うウー博士も最後の最後で善人たりえた。欲を言えばもっとオーウェンとブルーの絆を感じるシーンが欲しかったところ。

◆オマージュ
第1作へのオマージュが至る所に。缶を使って胚を盗むようけしかけた、一瞬だけの登場のあのドジスンが、そもそもバイオシンのCEOに登り詰めていたのにニヤリ。その缶をラストで大事そうに持ち出すも、第1作のネドリー同様、ディロフォサウルスの毒の餌食に。前述の通り、マルコム博士も恐竜の誘導ミスを回収していたし、胸元のボタンを直すのもニヤリ。“ワールド”シリーズを製作してきたコリン監督が、“パーク”シリーズを最大限リスペクトし、完結させていく強い意志を感じた気がした。“寄り添う事ができれば、共生はできる”。製作陣の恐竜愛や優しさが満ち溢れた、本シリーズの完結にふさわしいラストだったと思う。

引用元
https://eiga.com/amp/movie/95217/
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ジュラシック・ワールド/新たなる支配者
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