Aoi

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者のAoiのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ジュラシックワールドシリーズ第3弾。
初めて劇場で鑑賞。


待ってました!ドミニオン!!
という期待とは裏腹に肩透かしをくらった気分。

見終わって楽しい感覚は確かにあった。
近年の映画にしては展開がゆっくりめで、一つ一つの緊迫シーンがあっさり終わるので子供でも見やすそうだなとも思った。
がしかし長い。退屈してしまうパートも多かった。


その原因の一つは既視感の連続にあると思う。

最初のオーウェンたちが暮らす北の大地での生活。雪景色の中に恐竜というのはなかなか幻想的だが、野生恐竜を手懐ける姿はナショジオのシリーズ「獣医ミシェル」と完全に一致した。

マルタでの恐竜闇オークションからのカーチェイスのシーン。レーザーでターゲットオンしてくる肉食恐竜から逃げるシーンは本作でもお気に入りだけど、バイクカーチェイスはどっかのスパイ映画ぽい。

スターウォーズっぽいボロ船や
坑道のインディジョーンズごっこ
最強の肉食恐竜三つ巴バトルとか怪獣映画みたいだった。

それぞれのシーンはとても見応えがあって、オマージュの面もあるのだろうけど、どっかで見たような映像をジュラシックワールドでやらなくてもって感じがした。


あとはイナゴ。笑
筋が通ってるようで分かりにくい凶暴巨大イナゴは、恐竜という脅威を矮小化して、物語の趣旨を見失っているような気もする。

そしてジュラシックパーク時代のノスタルジックに浸らせたい演出は、そんなにレガシーを知らない自分にとってはあまり響かないし、過剰では?とも思った。


何より恐竜が地球上で自由を手に入れるという最高の世界設定がありながら、現実世界で想像しうる範囲のことしか起きないのが勿体ないと思った。
人間が恐竜を何やかんやで野生動物のように保護したり、遺伝子操作によって人間に有益な技術を手に入れようとしたり、実際にはそうなるかもしれないが、もう少し膨らませることはできなかったのか。シリーズを綺麗に完結させようとした結果なのか…
期待があった分、残念な面にばかり目がいってしまった。楽しい作品ではある。
Aoi

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