ウツボ

キャッツのウツボのレビュー・感想・評価

キャッツ(2019年製作の映画)
2.6
舞台は未鑑賞。
ウィットに富んだ前評判から気になっての鑑賞です。

ンンン適合できなかった〜〜ごめんなさい……。
ミュージカルというものは好きなので歌って踊って物語が進行するということに対して気になったりはしませんし、キャッツの曲も好きだな〜と思えたんですよ。
でもあまり登場人物が魅力的に思えなかったりストーリーがかなり平易と感じたり展開にノレなかったりと、平静としたまま見終えてしまったな〜〜……。
しかしこれはひとえに私自身がストーリーに対して興味を持っていなかったところが引き起こした悲しみだと思います。
不思議なバランスのCGと前評判を面白く思って観に行くのはあんまりオススメじゃないなと、CGはさておきこのストーリーに興味を持てるかという点がなにより大事だなと感じ入りました。

でもこのストーリーに興味がある人からしたらこのCGはやはりノイズなのではないかとも思っちゃうんですよね。
私は適合できなかったのでさまざまな所作で気になって気になってなぜどうして自分はこのCGのどこが嫌なんだろうかと思考を始めてしまって……。
(一応"人間のままの手指と足と唇なのかなあ…"と理解することはできました)
余計なことを考える隙というのがキャッツの場合は造形にあって、鑑賞してもやっぱりそれはノイズだなあと思っちゃいましたね。

猫の世界の話をミュージカルと人間で再現するために舞台ではああいう造形になっているのは全然納得いくんですが、技術が発展してフルCGで踊り狂う猫を制作できるようになった現代でわざわざ人体の要素を取り込みかつ付け足す感じで猫要素を盛り込む意図はやっぱり全然分かんなかったです……。
そこはやはり狂気的と言えますね。

大体は自分が適合できなかったことで解決しちゃうんですけど、それでもアクションシーンは酷いかな……と思ってしまいます。
ミュージカルには殺陣も大事だよね……?
あと毛皮を脱いだ悪役がただひたすらにヒトなのもちょっと可哀想になっちゃったな……。

ただまあ観て本当にキツかった、というほどでもなく、ヘレディタリー級とか超絶なホラーってこともないと思いますよ。
まあ生理的に無理なシーンもありましたけど、それがあってもそんな、そんなに言うほどは……うん……。
二ノ国とかの方が辛かったけどな……。

でも映画キャッツを観てポジティブに思えたことがあって、生でミュージカルを観劇するってスゲ〜楽しい行為だなと改めて思わせられたことですね。
よくよく考えたらあっさりしているなと感じられる話でも、演者の情熱を乗せた歌声や演技を持ってすれば熱く心が震えたり涙したり出来るんですよね。
ああまた体験しに行きたいな……なんかチケット買うか……と思わせられたのでそれはちょっと感謝ですね。
2020年は文化的に生きたいと思います。(??)
ウツボ

ウツボ