ウツボ

ウィッチのウツボのネタバレレビュー・内容・結末

ウィッチ(2015年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

観終わった瞬間に思わず「えっ……な、なんかめちゃくちゃ楽しかった……!!」となってしまいました。
寒くて寂しくて色彩の乏しい画面と家族の苦しい生活と疑心暗鬼と魔女。
設定がシンプルな故に助け合わなければ生きていけない小さな世界が崩壊するドキドキ感が際立っていいですよね〜

なぜ魔女が生まれるのか、なにが魔女を作り上げてしまうのか、という例の一つを示してくれる話だな〜というのが真っ先に感じたことです。
起こる話はまあ惨劇なんですけど、よくある「悲しい生い立ちがあれば深みが出るんだろ?」というとってつけた過剰に創作された感じ(??)ではなくて、あ〜お父さんにも情けない点ってあるよな、お母さんの怒り方ってなんかやだよな、なんか反りが合わない家族っているよな、家族間のすれ違いってものすごく精神がすり減るよな……と生きた家族の営みの中で起こりうるものとして描写されていて大変良かったです。
好きな兄弟や肉親もいるけど総合的に考えたら嫌って判定になっちゃう家庭ってありますよね。トマシンにとってもそんな感じかなあ。

ホラー描写についてですが、自分はシャイニングやヴィジットのせいで老女の裸体に対してホラーなものであるという印象があるので、ウィッチの老女の裸であぁ〜〜ホラー感を煽られている〜〜ッッとワクワク(?)しました。
不気味だけど好きな不気味だから助かりました(???)
乳首をカラスに摘まれて流血のセンスもサイコーだと思います。
いや〜〜楽しかった……

トマシンが今後魔女として大成していく様を想像すると、こう、ドキドキワクワクしますしね!
魔女としての更なるご活躍を期待しています。
ウツボ

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