どーもキューブ

ビーチ・バム まじめに不真面目のどーもキューブのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ハーモニーコリンのムーンドック船長の泥酔ポエジーライフ


脚本監督ハーモニーコリン。



アメリカ青春映画界、ダウナー系監督のトップランナー、ハーモニーコリン監督。大好きな監督で新作は必ず見たい監督だ。

これまでの鑑賞おさらい。
ハーモニーコリンのビーチだ、パーティーだ、ギャングだ、しかもギャルがやる悪いパーティー編「スプリングブレイカーズ」ある意味1番えいがえいがになってるコリン作品


本作はインタビュー参加の作品。ハーモニーコリンの監督姿勢がわかる。ドキュメンタリー「ビューティフルルーザーズ」

ハーモニーコリンが撮る福祉と障がいのあるひとたち(私的最高傑作)、なかなか見れないかも「ジュリアン」

処女作「ガンモ」廉価版販売しててびっくりするほど人気作。

2021年新潟でも上映してたが行けず。大好きな監督なんで必ず見る。レンタルDVDで見てみた。キノフィルムズ提供。



最初、マシューマコノヒー?本当に?毛むくじゃらでわからない問題がつきまとうがそうらしい。

はじまるまえに予告で普通のマシューマコノヒーが私の苦手なガイリッチー映画に出てたんで見比べが出来てたんでよかったのか?悪かったのかわからんが、。

主役の詩人ムーンドック船長がまあビール飲みまくる映画。です、終了。

で、本作ことたりる。

ムーンドック船長の飲んだくれ生活を見る映画だ。あのパタパタうてるワープロ欲しいね。よく映画でみるやつね。

物語は、冷静に考えると、日本映画なら到底出来ない作品。だって、

湘南の船長 飲みポエジーバム

みたいな映画がもしあったとして、「誰がそんな、だらしない人みたいのよ?」とおかんに言われそうなぽしゃり企画になりそう。

どっからみてもハーモニーコリン映画だった。つまりハーモニーコリンのダウナー系とは、

敗者
自信喪失
エログロそのまま
貧困
金ない
汚い身なり
障がい
才能なし
麻薬依存
暴力、犯罪
セックスドラッグ
罵倒、性執着、手淫
あざける
自嘲する
見失うほど依存
ファッション、アート、芸術
を一貫して描いてるのがハーモニーコリンの映画だ。日本映画で彼のレベルまできてる映画監督は、皆無だ。つまり素晴らしいのだ。

「スプリングブレイカーズ」でかなりある意味普通の映画、撮ったと思ったら、まさしく「ビューティフルルーザーズ」に出てきそうな、放浪の詩人の生活をユーモラスに描いた。

それを体現したまさに理想の方がでていた。スヌープ・ドッグだ。
ラッパーのスヌープ・ドッグが出てるだけで凄いわけで。まさしくハーモニーコリン精神あるスヌープの生き様は、映画でもちょっとわかるけど、知らない方はWikiってね。
ラッパーで、麻薬実業家です。最近料理本がうれてます。

マシューマコノヒーがまあ飲む、やる、飲む飲む、タイプうつ、吸うだけの映画。だけどこんな生き方してみたいよなーとも思うし、スヌープ・ドッグなんて何してるか?わからんほどブラックそうやし。

コメディリリーフでマーティンローレンスのひとねたコーナーがあまりにもばかばかしすぎて笑いました。とにかくありのまま描写するテイね。

間違いなくこういうかた沢山いるだろうし、日本にも麻薬はないけど、まあいるよね。

スポットのあたらないひとを描くも一貫してます、ハーモニーコリン。

ムーンドックのだいぶ悪船長いや理想船長の詩に乗せて貰いました。本当マシューマコノヒー?がやったの?いまだわからず。

ビール飲んでただけやろ?あと俺の下半身がとか詩とショウして実況中継してただけやろ?とか論理性を全て海に流すハーモニーコリンの久々の新作でした。




さて
ハーモニーコリンの詩人ムーンドックの生活
または
ビーチのろくでなし詩人現る
または
浜辺の人気者ムーンドック

ハーモニーコリンファンは、ぜひ!

フィルマークス版追記
私の中で、持論なんですけど、まあハーモニーコリンに負けてるんですよね、日本映画の青春映画って。日本映画もまえより明らかに青春映画って量産していいちゃいいんです。三ヶ月に1回学生服来た若者わちゃわちゃ青春映画が今かかるっていいんですよ。じゃなくて。
青春映画の種類ということでいうと、やはりハーモニーコリンの青春映画の質、人物、風景を切り取る同質な青春映画は、日本映画には存在しないということで、負けてるんかなーと。

もっというと
ラリークラーク「ブリー」
ガス「エレファント」
ハーモニーコリン「ガンモ」
を超える青春映画で日本映画って、ないでしょ?アダルトビデオの方がかってるのよね、。エログロいれりゃーという話でもないし。やはり監督が持つこういう若者を描く事が青春映画でしょ。だけど日本ってまだアメリカ映画に負けてるし、。

ヘタしたら 
80年代アジア映画、台湾映画隆盛のホウシャオシェン、エドワードヤン、ツァイミンリャンにさえ、まだ負けてるなーって思いますよね。

青春映画って1番安易で簡単そうで、いちゃんムズい映画だと私的に思ってますんで、。

今回のハーモニーコリンのこんなブコウスキーもどき船長がいたとさ話を見て、やってる方法論
描き出す人物
メッセージ
みたいなハーモニーコリンの一貫したやり方が素晴らしいなーと思いました。

だってみるひとみたはら、なんやねん!こんな不謹慎映画で終わりでしょ、内容が無い映画でしょ、映画になってないやん!でしょ。

だけどハーモニーコリンは、処女作「ガンモ」から貫き続けてるのは、見届けてます。わたしは、。

間違いなく凄いからこんな視点!
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