ぬーたん

幸せへのまわり道のぬーたんのレビュー・感想・評価

幸せへのまわり道(2019年製作の映画)
3.8
子供向けのテレビの司会者として有名なフレッド・ロジャースの実話を基に作られた作品。ルーシーなら知ってるけど、この方は存じませぬ。1968年から2001年までのMister Rogers' Neighborhood という番組を持っていた。2003年没。お顔を見ると、なかなかの二枚目で感じが良い。実際に心優しく礼儀正しいジェントルマンだったそうだ。このフレッドにトム・ハンクス。かなり若くメイクして65歳とは思えない艶やかなお顔に軽快な動き。赤い服がお似合い、還暦かよ?今までマフィアやパイロットや船長や弁護士やその他沢山の役を演じて来たが、何を演じても上手くて、優等生俳優。日本では役所広司だな。ただ役所は失楽園に出たのがまずかった。あれは酷い。このフレッド、笑いっぱなし。観てる私まで何だか顎が痛くなってきた。気づけば観ながら面白くもないのに笑ってるやーん。シワ増えるやーん!笑顔って移るのかしらん?ところがどっこいのすっとこどっこい!このフレッドに絡むジャーナリストのロイドがずっと苦虫潰したような憂鬱な、いや~な顔をしてる。プラスマイナスゼロ!プラスマイナスの漫才かい。演じたのはマシュー・リス。リスかい!リスはもう少し愛嬌あるけどなあ。
フレちゃんの取材に来るロイくん、こんな有名人なのに愛想どころかしかめっ面でやる気ゼロ!プラマイゼロ!その彼の心の闇に気が付いたロイが何とか彼を救いたいと色々試みるが…。
フレッドの子供番組が可愛い。ぬいぐるみダイチュキなのよ。彼の放つ言葉がなかなか良くて、心にズーンと届いて来て、時々泣けちゃった。5歳児の心掴まれっぱなし。トムはやっぱり凄いなあ。トムと言えばハンクスだわ。いや、クルーズも良いね。ハーディーだって良い体。ホランドも糸出しええよ。ソーヤだって冒険した。ブラウンだって、長髪にハゲで大食いやらも頑張っちょる。って何の話だっけ?
ソウソウ(hideちゃん・とんぶ兄に捧ぐ)サンクスよ。あ、ハンクスよ。彼は万能選手。何でも出来る。ポン酢みたいに何にかけても美味しくなる。でもだからこそ、ちょっと出来過ぎで面白くない感じもある、特に今作のような善人は。カフェでの1分間の沈黙、電車内での合唱と、誰からも好かれ、その場の空気を作れる男。奇跡の男。トムハン。
ロイドの心の傷の原因である父親にクリス・クーパー。『遠い空の向こうに』がサイコー。私生活では一人息子を亡くしている。オヤジ役が上手いのに‥。この役は確かに良いオヤジではないけど、憎み切れない感じ。クリスと言えば、ってもういいか(笑)
この映画はブラックリストだったし、撮影中にスタッフが亡くなったり、順調とは言えなかったが、アメリカでの評価は高い。この人物がアメリカでは有名なのに、日本ではほぼ知られてない、ということで感情移入は難しいが、トムの圧倒的な演技で、知ってるような気持ちになったわ。
ラストも上手いね。優等生の心の底をチラリと見せて、人間の弱さや感情の揺れを表し、何となくホッとさせられた。
※おやつは札幌市内のケーキ屋の、カラメルプリンとチーズタルト。食べ過ぎた~。美味し過ぎて。ミルクティーも2杯!
※夕飯は焼肉。今年初のBBQ。ようやく暖かくなってきたからね。肉の他にツブ貝、帆立、アスパラ、ソーセージなどなど。すぐに寒くなり残りは家の中で!
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