だい

海の情事に賭けろのだいのネタバレレビュー・内容・結末

海の情事に賭けろ(1960年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

ルネ・クレマンの「太陽がいっぱい」に絵面寄せすぎ!
序盤の船のシーンの画角も色味ももはやコピーじゃん!
って思ったけど、

太陽がいっぱいの日本公開が1960年6月で、
この映画の公開が1960年9月だから、
撮影期間を考えると偶然似ただけなのか…?

でも野口監督は前作が同年8月公開で、
その前が同年6月公開だから、
爆速で寄せて撮った可能性はわりとある。


というか。
序盤は大学生たちのバカンスの何たらかんたらで、
若さゆえのエナジーの発散がなんちゃらかんちゃら。
まさに太陽がいっぱいでしかないんだけど、
10分くらいでよくある暗黒街映画に変わるから、
冒頭だけ流行りの青春の爆発感むりやり出しやがったな!

何の伏線にもなってないの逆にすごい。


本筋がそんな馬鹿な!の連続で、
御都合主義の玉手箱や~!ニッコリ

いくら似てるとはいえ、
口調とか人の呼び方とか何もわかってない状態でバレないわけねえだろ!

現代なら確実に映画館中にツッコミがこだまするやつ。

せっかく人目につかないタイミングなのに、
悠長にターゲットと話してる殺し屋とか、

唐突な「せっかくだから防空壕見て行ってよ」
に疑いを持たずついていく奴とか、

これが許されてた時代。

いや、許されてないから全く人気がなかった可能性もある…


最後いきなり船出してどうするの?とか、
ガールフレンドの存在が何一つ意味を成してないとか、
もはやストーリーが散らかりすぎててやばい。

まさかの双子設定とか、
知り合った女の父ちゃんが黒幕とか、
トンデモながら面白い設定だけど、
これ1時間ドラマで充分済むやつやんな?

こんなの濫造してたら、
次第に日本映画が衰退していったのも宜なるかななのである。


っていうか、
結局海も情事も全然関係ないよね!
だい

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