サヨ

キングスマン:ファースト・エージェントのサヨのレビュー・感想・評価

4.3

待ちに待ったキングスマンの前日譚。
本作はサラエボ事件をきっかけに、第一次世界大戦が始まりそれをキングスマンが水面下でどう終わらせるか、という政治的史実とキングスマンならではの視点と演出が混ざり合った今作。なぜキングスマンは生まれ、どのように確立したのかに焦点を置いたものでした。

コリンファース版のキングスマンが大好きでだからこそ本作への期待が高まっていたのですが.....いや〜〜すごくよかった!!!
今までのスパイグッズを使ってバッキバキに敵を倒して行くというよりは、キングスマンが作られるまでの話なのでスパイに翻弄されながらもオックスフォード公爵が知略を巡らせて悪党を倒していくクールでかっこいい映画でした!
お気に入りのシーンはラスプーチンとの掛け合い。ラスプーチン主賓のクリスマスパーティで、嘲られたオックスフォード公爵がブラックジョークで上手く返答するシーンはさすが英国紳士!これぞキングスマン!と変なところで感心してしまいました。
またアクションシーンでもチャイコフスキーの1812年の壮大な旋律にのって、ラスプーチンがバレエを踊るかのような軽快な身のこなしで回転武術やアクションを魅せるシーンは圧巻で、感動とラスプーチンの狂気を感じました。笑 

これまでのキングスマンよりかはシリアス強めで息子が戦争に出兵し戦地でこの惨状に絶望する姿には思わず思ってたキングスマンと違う.....と途中思う場面もありました。ですがこのシリアスな場面こそがキングスマンの原点。平和を愛し誰も殺さないと誓ったオックスフォード公爵が、平和を愛するからこそ息子の正義と妻への平和への誓いを胸に満身創痍で闘う姿は見応えがありました。オチも良かった。

” Manners maketh man”
今作を踏まえた上でのコリンファース版のキングスマンはまた違った見え方ができそうです。
劇場でキングスマンに会えてよかった。
サヨ

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