独特のネーミングに惹かれて、私1人で鑑賞。
ツキに見放され、追われる立場になった漁師のタイラー(シャイア・ラブーフ)と、老人養護施設から脱走したダウン症の青年ザックが、ひょんなことから一緒に旅するロードムービー。
はじめは、世間知らずで何もできないザックをお荷物扱いするタイラー。
でもザックの天真爛漫さ・純粋さに、孤独だったタイラーの心も癒されていく。
ウスノロと世間の人のようにバカにするのではなく、1人の大人としてザックを尊重するタイラーが素敵だった。
まるで兄弟のように交流していく中で、タイラーの悲しい過去が回想シーンで明かされる。
楽しい日々の中で、2人には2つの追っ手が迫っていた。
連れ戻そうとする看護師のエレノア(ダコタ・ジョンソン)に、タイラーが言った「籠の中に閉じ込めて、本当に本人の為になるのか❓️」という言葉。
すごく刺さった。
エレノアの言葉は、世間の私達が良かれと思って言いがちなこと。
表面的な正義を振りかざしていないだろうか❓️
本当に障害を持つ人の為になるのは、どんな環境❓️
タイラーに色々教わり、自分でできることが増えたザックを見て、エレノアの考えも変わる。
タイラーがザックの面倒をみているようで、実はタイラーがザックに癒されて生き方を考え直していく。
孤独だった2人が、過去や悩みを打ち明け合うシーンでは涙が止まらなかった。
楽しく旅が進むだけでなく、何度もピンチが訪れるのもハラハラさせる。
ザックのプロレスラーになる夢、
タイラーの夢を叶えることは
出来るのだろうか❓️
家族・友情・恋・多様性・困難・夢…
色々なテーマを、明るくユーモラスに描いているのがいい。
希望を感じさせるラストに、じんわり温かい余韻が残った。