生き方はひとつじゃない。
でも、誰だって自分が望んだ道を、自分が信じられるたったひとつの道を歩んでいたい。妥協や諦めが伴う道なんて、これっぽっちも歩みたくないに決まっている。
ただ、望んだ道を歩むのにリスクが伴うことが明白だとしたら、道を変えざるを得ない状況に追い込まれたのだとしたら、どうするべきなのだろう。
別の楽しみや、新たにやりがいを見出せる何かを見つけられれば良いが、そう簡単に見つかるものでもない。他に何の取り柄もなく、惰性のような日々を後悔や無念を抱えたまま漠然と生きていくくらいなら、一瞬の煌めきを得るために燃え尽きるという選択肢も考えられる。
ロデオに魅せられた男の苦悩に、終始心が掴まれっぱなしであった。