あんへる

機動戦士ガンダム 逆襲のシャアのあんへるのレビュー・感想・評価

3.5
ある程度年を取ってから観ると、案外アムロやシャアにも感情移入できるもんなんだなぁ、とか気付いた今日この頃。

宇宙世紀を代表するニュータイプパイロットも結局は人の子というか、勿論前提として生まれ持っての才覚やカリスマ性ってのはあるんだろうが、あくまで特殊な環境下だからこそ特別な存在にならざるを得なかっただけで、別にコイツらを中心に宇宙が成り立ってる訳じゃないんだよな。当たり前だけど。
まぁ創作物次元でこういう事言うと若干ややこしい気もするけど、広い意味で捉えて。

ラストの2人の問答とか、もはや今見ると笑っちまうくらい俗人的な内容に聞こえるから不思議。(大佐の“最期の迷言”だけはいつ見ても笑っちまうが)
マセ始めた小学生男子同士の喧嘩を見ているくらい微笑ましい。←

同時に、アムロやシャアでさえ戦時中という切羽詰まった状況ではクェスやハサウェイ(あと一応ギュネイも)のような子供に対しても自己責任を押し付けるんだなと。
イタい大人たちが始めた戦争にクソガキムーブ全開で介入してくる子供に、今がきんちょなんかに構ってる余裕なんかねぇからって手を差し伸べることも正しい道を示すことも出来ていない時点で、やっぱり等身大の人間臭くてホッとする。
今更ながら、富野由悠季はちゃんと「生身の人間」を描いていたんだな。

あと、クェスが悪女キャラって風潮が昔から自分にはどうにもよくわからん。ただガキンチョってだけでしょうよ。
少なくとも、ニナやカテジナなんかと並べてガンダムシリーズを代表するビ◯チキャラとカテゴライズされるほどではないだろ。
寧ろ彼女の家庭の事情や13歳という年齢で置かれた境遇を鑑みれば、個人的にこの末路は同情できるほどなんだが。
子供のワガママって悪なんでしょうか?
大人のエゴだよ、それは。(キリッ
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