芥川賞受賞の原作。文学的さに淡い期待。
撮影は人物の構図とか、風景とか手練れ感を感じる質の良いもの。
東北の自然と人物描写の画はこの物語にとって必須だろう。
でも映像が独り歩きをしているような印象を拭いきれなかった。
綾野剛のセクシーショットは見たいところかもしれないが(笑)それを観に来た訳ではない。
意味があるのかな。
こういう役をこの年代となると綾野剛で適役だと思う。タメ語を話す感じが良かった。
松田龍平もそうだろう。
でも「影裏」という言葉と、この設定が繋がるようで繋がらない。
だから何か言葉遊びのような雰囲気を拭えない。説得力がない。
原作はどうなっているのかわからないが。
ラストシーンは嫌いではない。小説の閉じ方感がある。
コンセプトは好みか、でもそう見せられていただけなのかと最後まで疑念が消えなかった。
中村倫也、國村隼、安田顕と有名どころが映画を訪問するように出てくる。
話の中では逆に訪ねていくのだが。
中村倫也のところはちょっといただけなかった。笑ってしまった。。
松田龍平の決め台詞がある。
私が綾野剛なら お前がいうな と即ツッコミを入れるであろう。
2020劇場鑑賞43本目/44