CHACO

ジョジョ・ラビットのCHACOのレビュー・感想・評価

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
5.0
奇しくも『ジョジョ・ラビット』を鑑賞したその日、英国EU脱退のニュースが流れた。
この75年、本質的に人は変わっていないのかもしれない。

「こちら側」と「あちら側」
「二項対立」を取り入れるのは容易だが、
それを再度ミックスさせるには手間と時間がかかる。
一度分断された環境の中で純粋培養された価値観は、何度も何度も揺さぶらなければ変わらない。
むしろ揺さぶられることすら叶わない。
「あ、いま衝撃的な展開で、自分の中の何かが変わったぞ!」と思っていても、
張られた根っこは中々抜けない。
教育とは、目にする・耳にする情報が偏向するとは、想像力が欠如するとは、なんと恐ろしいことか。
蔓延った「観」は根深い。


ただ、それでも人は「何か」を選ぶことができて、
一度間違った方を選んだとしても、選び直すこともできる。

それは、
銃弾が頭の上を飛び交っていても、
銃を握らず、スケッチブックと筆を握ることだったり、
皆と同じ号令を叫べと言われても、好きな音楽をかけて踊ることだったり、
誰かを排斥せよと命じられても、身体の中がザワザワして愛が始まったり…
そういう選択ができることである。


世界中に撒き散らしたい、パンデミック起こしたいのは、
ウイルスじゃなくて、愛なんだけどなあ。(ドヤ)
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