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HELLO WORLDのほのネタバレレビュー・内容・結末

HELLO WORLD(2019年製作の映画)
2.3

このレビューはネタバレを含みます

人物の指向性や、意思決定に説得力が不足している。全ての物事が脚本側の強い作為によって運ばれているような気がして、物語に引き込まれなかった。
セリフは歯が浮くほど恥ずかしい言い回しが多かったが途中からそれらが気にならないほど感情が離れていたので助かった。

設定は、細かいことを無視すれば思ったよりも難しくはないし大体のことは理解できる。が、積み重ねられた既製品のSF設定は、こういうの好きなんだろ?という意図に見えてしまったし、多くの人はそんなことに興味は無いと思うので設定による引き込みは失敗していたように思う。
劇場を出てインセプションやん、とひとりつぶやいてしまった。インセプション好きだけど。

役者の芝居も絶妙にマッチしてなくて、前半のギャグシーンを滑りに滑らせていた。

音楽の使い方は最低だった。導入部分から物語のテンション感を無視してベタッと鳴り続ける。日常シーンとの親和性がゼロに等しかった。絵を作って、それに音楽を乗せてみて、ああ観れるねみたいなことを制作者が話してそうだ。特に映画的・音楽的にこだわりがないのが透けて見えただけに、腹立たしさすら感じた。

それでもCGで作られたキャラクターの動きは良かったしアニメファンには好きな人もいるかもしれない。だが、それ以上の客層に刺さるには厳しいだろうという印象。

なぜか眠くはならなかったが、それは多分前日よく寝たからだろう。
ほ