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AI崩壊のmakoのレビュー・感想・評価

AI崩壊(2020年製作の映画)
3.9
公開初日に鑑賞。
監督、脚本は入江悠。
医療AIにまつわる物語。

人々のために作られた医療AI「のぞみ」。全国民の個人情報、健康を完全に管理し、人々の生活に欠かせないライフラインとなっていた。だがそんな“人に寄り添う”はずのAIが突如暴走、年齢、年収、家族構成、病歴、犯罪歴等から人間の生きる価値を選別し、殺戮を始めた。

私はすごく楽しめたけど、評価はイマイチのようですね。
私は現実でも起きそうな事柄だなと思ったし、物語自体面白くドキドキして飽きずに鑑賞しました。
まぁ、ツッコミ所はあるし、誰が黒幕かすぐ分かるけど楽しめましたよ😊

現実でもありそうと思ったのは、今はそれほど普及していないマイナンバー(カード)ですが、国はマイナンバーを税や社会保険、金融口座などにひも付ける制度を2016年に導入。18年から預金口座とひも付ける「付番」を始めたのを知ったから。
本作の医療AIのぞみとは異なるが、マイナンバーもあらゆる個人情報がひもづけされれば同じようなものだと思った。

人々の生活が便利になるのはいいことだが、それを悪用する人たちがいれば大問題。個人情報を一つに集約すれば便利だが何かあったときは脆弱だと思う。
人々のために役立つように作られた物が権力者にとって都合のいいように使われてしまったら国民は為す術がない。
そんな事を感じながら鑑賞しました。

あと、主人公が逃亡するシーンも怖かった。街中にある監視カメラや個人が持ってるスマホやドライブレコーダーを使って主人公の現在地を突き止めていく描写はリアルで怖かったです。

AIが悪い訳ではない。利用する人間の問題だと思う。
これまでの歴史をみても明らかで、空を飛びたいと思ったから飛行機が発明された。だが、それを戦争に利用され戦闘機が作られた。発明家の思いと、利用する人の思いは必ずしも一致しない。
なんてことを考えました。
情報化社会って、便利だけど怖いと思いました。


追記
主題歌はAIさんで、タイトルのAIとかけているのかと思い、ニヤニヤしちゃいました笑

劇場鑑賞 #10
2020 #16
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