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春画先生のmakoのレビュー・感想・評価

春画先生(2023年製作の映画)
3.6
《この世界に一目ぼれ》
◎72点

原作・脚本・監督: 塩田明彦。

「笑い絵」と称される春画。
その世界に魅せられたおかしな者たちを描く、偏愛コメディ。

“劇映画で無修正の浮世絵春画が〔R15+〕として映倫に認証された日本映画史上初となる作品。”
これまで春画の取り扱いは日本映画でもタブーとされ、性器部分の描写は映倫審査でボカシ加工が必要だった。

春画に興味があり鑑賞。
春画ってただの卑猥な絵だと思っていたけど、本作を観て印象が変わりました。
紛れもない芸術作品でした。
本作では、春画の奥深さ、芸術性を知ることができました。
円山応挙の絵と喜多川歌麿の春画の共通点など、そういう見方があるのかと興味深かったです。

前半は、春画先生と呼ばれる変わり者で有名な研究者・芳賀一郎(内野聖陽)と芳賀から春画鑑賞を学びその奥深い魅力に心を奪われた春野弓子(北香耶)、編集者・辻村(柄本佑)が主な登場人物。

後半は、思いもよらぬ展開になってちと残念。
芳賀の亡き妻の姉・一葉(安達祐実)が絡んできてからはカオスな展開に。なんかこれじゃない感が😅
でも楽しめましたよ♪
パンフレットも買っちゃった😁

北香耶ちゃん、身体を張った演技でした。
柄本佑君もね💓
内野聖陽さんも真面目だけど変態チックで良かった笑
家政婦役の白川和子さんは、日活ロマンポルノ『団地妻』シリーズで人気だった方なんですね。知りませんでした。



【春画とは】
春画は江戸幕府の禁制品で表に出ないものだったからこそ、自由な創作が可能となり、とどまることを知らぬ芸術の域に達して、庶民から大名までを虜にした江戸時代の真のエンターテインメントだった。鈴木春信、鳥居清長、喜多川歌麿、葛飾北斎、歌川国貞など、著名な浮世絵師のほとんどが春画を手がけていた。




8:20の回
観客 3人(年配の男性2人と私)
劇場鑑賞数 #129
2023鑑賞数 #143
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