mako

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのmakoのレビュー・感想・評価

4.5
《衝撃の実話》
◎90点

原作: デヴィッド・グラン
「花殺し月の殺人 インディアン連続怪死事件とFBIの誕生」

監督: マーティン・スコセッシ
脚本: エリック・ロス、マーティン・スコセッシ
字幕翻訳: 伊藤美和子

本作でスコセッシとディカプリオは、長編映画6度目のタッグ。


【あらすじ】
1920年代のオクラホマ州オセージを舞台とし、石油鉱業権を保持し、高い利益を得ていた先住民オセージ族(英語版)が次々と謎の死を遂げる事件を描く。

この地の有力者であるウィリアム・ヘイル:通称キング(ロバート・デ・ニーロ)を頼ってやってきたアーネスト(レオナルド・ディカプリオ)は、オセージ族の女性モリー・カイル(リリー・グラッドストーン)と出会い結婚する。

すごい映画でした。
観ている間中、恐怖と怒り、あと悲しみで胸が締め付けられました。
オセージ族の富を白人が巻き上げていく構造にゾッとした。
白人達はオセージ族を下に見て、財産をいかに巻き上げることしか考えていない。
オセージ族の人たちを人じゃなく金の成る木としか見てないんじゃないかと思った。
特にキングはその傾向が強く、「今だけ、金だけ、自分だけ」を地で行くような人で怖かった。

こんなことが実際に起こっていたなんて衝撃的でした。
オセージ族の人たちが気の毒で、観ていて辛かったです。

キングやその取り巻きには怒りしか感じなかった。
この事件が闇に埋もれなくてよかった。
だけど、事件を起こした輩たちの刑罰には納得できなかった。
ネタバレになるので後述しますが、やはり白人至上主義があるのだなと思った。


俳優陣の演技は素晴らしかったです。
キング役のデ・ニーロは存在感と凄味がありました。柔和で紳士的な時、冷酷非道の時、それぞれよかったです。
アーネスト役のディカプリオは、自主性がなく情けない男の役を好演してました。
モリー役のリリー・グラッドストーンは、芯の強い魅力的な女性を好演してました。

長尺でしたが体感的に長さは感じなかったです。
見応えがあり、観ていて辛かったけどこの事件を知れてよかったと思いました。
衣装や美術、当時の車も再現されていてそこもよかったです。


当初はFBIを主役にしようと思ったらしいけど、ディカプリオの意見でがオセージ族からの視点の脚本になったそうです。ディカプリオの配役もFBIからアーネストになったそうです。




⚠️ネタバレ⚠️





数年後のラジオドラマで後日談が語られる。毒をアーネストに与えたショーン兄弟は証拠不十分で不起訴となり、バイロンは審議不成立で無罪となり、キングとアーネストはともに終身刑となるも早期仮釈放となる。モリーは再婚した後に50歳で糖尿病で亡くなり、家族と同じ墓に葬られる。



【雑談】
先日、『落下の解剖学』を鑑賞しました。なかなか時間が取れず、6日に観ようと思い映画館近くまで行ったけどコインパーキング場がどこも満ばかりでそうこうしているうちに上映時間になり泣く泣く断念しました😭
でもどうしても観たくて8日に観に行きました。上映時間は18:40。この日から夫は出張だったし、息子は始業式で学校帰りに友達とカラオケに行くというので夕飯を作って行きました。その帰り、駐車場に着くと1人の女性がいました。先に私が料金を払っていたらその女性が近づいてきて、話かけられました。
要約すると、その女性はいつも持ってる鞄じゃないのを持ってきたので財布を忘れてしまったと。
で、立て替えてもらえないかということでした。
100円だったから、いいですよ、と答え払いました。
女性はQUOカードみたいなカードを渡そうとしましたが、100円だしいいですよと答えました。
私も以前、財布を忘れてコインパーキングに停めた事があるからその焦りや不安は共感できたし。
それに100円ぐらいならなんともないし😊
いい映画を観て、いい事ができてなんだかウキウキした日でした。





観客 2人
劇場鑑賞数 #133
2023鑑賞数 #147
mako

mako