さよなら僕のマクガフィンたち

AI崩壊のさよなら僕のマクガフィンたちのレビュー・感想・評価

AI崩壊(2020年製作の映画)
2.3
入江悠監督作品は閉塞感と緊張感の強い好みの作品が多いのですが、この作品は全く違いますし、うーん映画として雑ではありませんか?

逃走シーンはそれなりに面白いのですが、真犯人も捻りがないし、クライマックスの救出劇も鏡を使った工夫はあるものの何がなんだか。
全体的に既視感の強いシーンが多い。
あと、AIと言っていますが、一つの価値観による統治への批判であって、AIじゃなくても良い。だからAIに詳しい人たちからは厳しい評価になりますわな。
率直にいって、AIの暴走?命の選別に現実感を感じませんでした。2001年宇宙の旅的な暴走ってよく描かれるけど、当時はいいけど、今更古くないっすか?あれ見て恐くなります?
あとは、最先端として描かれるAIもしくは優生学的な統治思想と、その対比となっている「古き良き」、例えば三浦友和さん演じる刑事ね。刑事側の描き方、これも古すぎませんか?映画見たあともあの時代が良かったとか全く思わないし、そしたらなぜあんな人間を出したのか。セクハラ発言もしてましたしね。

入江悠監督作品好きなんです。前みたいなやつが見たい。そう思ってしまいました。