カズナリマン

アスのカズナリマンのレビュー・感想・評価

アス(2019年製作の映画)
2.2
映画はメッセージより、まずはオモシロくアレ!

うーん、微妙でした!前作「ゲットアウト」がサイコー過ぎたため、過剰な期待があったことも確かなのですが…
しょーじきあのトンデモ展開についていけなかったのと、「メッセージ」先行型映画としての破綻ぶりに閉口しちゃった、というのが本音です。

まず…

本作は、ホラー/スリラーでありながらも、強い社会派メッセージが込められて(隠されて)いる作品です。
とはいえ、隠されたメッセージに気付かずとも、楽しめさえすればいいと思うのです。
それが本作はできてない!と思うのです。
別に「映画はこうあれ!」というつもりはありません。大事なメッセージがあるなら、それを伝えられるよう要素を配置してくれればいいわけです。
ただ、これもすべて「オモシロイ」(終始観客の注意を魅きつける)があってのこと。
自分は正直、最初の「家族が自分たちと瓜二つの人間モドキたちに襲撃される」という設定以外、だらだら続く本作の追っかけっこアクションにうんざりしちゃったんですよねーー。
そして、やがて明らかになる大きな秘密…これがまたトンデモ失笑レベル(自分的にです!)
でそのままの感想で映画は終わったのですが…
きになることがひとつ。

それは「本作に隠された裏社会派メッセージに関わる要素が、本作のおもしろさを台無しにしてしまったのでは??」ということ。

本作の監督、ジョーダン・ピールはエンタメと社会派メッセージを見事に融合させ、現代アメリカ社会をめちゃくちゃ皮肉ったニューブリードのエンタメ作品「ゲットアウト」をつくりあげた監督です。
「ゲットアウト」は古き良き人種差別スリラーのカタチを借りて、強い社会派メッセージを世に放ちました。
一方「アス」は、強い社会派メッセージを届けるために…ヘンテコなトンデモ設定に甘んじた妥協スリラーになっちゃった可能性ありませんか??
本来なら、メッセージはひとまず置いといて、ちゃんとオチや設定を納得できるように詰めるべきだったんじゃないでしょーか?
本作の後半の謎解きを「甘々!」と感じた自分は、そう思っちゃったんですよねーー。
ちなみに自分は鑑賞後「つまらねえ!」と思いつつ同時に「あれ?もしかして自分は何か見逃してるんじゃないだろうか?本作の重要なメッセージを理解できなかったために、つまらないと感じちゃってるだけじゃないだろうか?」と思ってしまいました。
それで色々調べまくったあげく、自分が見逃していたメッセージ要素を確認できたわけですが…
帰ってリサーチして、映像のメタファーなどわかったところで「なーるほど!じゃあオモシロイわ、この映画!」とは決してなりません!
映画自体がおもしろければ、見落としていたメタファーや要素をリサーチしてもう一度「やっぱすごいわこの映画!」となったかもしれませんが(ゲットアウトとか)、もともと見ている最中に「はぁ?」の連発だった「アス」は、駄作のまんまです(あ、言っちゃった)。

というわけでジョーダンピール監督!

次回作はぜひ!わけわからん社会派メッセージ要素はほどほどに、ちゃんと納得できるオチのある、無理矢理感強めな世界観に逃げないエンタメ作品をお願いします!
もちろん、社会派メッセージを込めてもかまいません!
ただ、見終わって「つまらん!」という観客に「あなたは映画の要素を見落としたから、つまらなく感じたんじゃないですか?」的な愚問をなげつけられる逃げ道、残さないようタノんます!!

ネタバレ・ネタバレ・ネタバレ

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なんだあの教室ジェットコースター!!
上と下で同じことやってたら、片方だけ口火傷とかおかしーだろ!