NONAME

アスのNONAMEのレビュー・感想・評価

アス(2019年製作の映画)
3.4
前作にあたるジョーダン・ピールの自身初監督作品『ゲット・アウト』のフィルマークスのレビュー投稿を僕がしていたなんて 多分 ほとんどの人が99.9%憶えちゃいないと思うので まずはがっつりと手を抜きます。これがそん時の俺のレビューね。「僕の持論からすると 90年代に『羊たちの沈黙』の悪漢テーゼをきちんと継承し コンテンポラリーなものに仕上げた監督はデヴィッド・フィンチャーの『セブン』だけだ というのがある。要は 『羊たちの沈黙』好きの大半は ただ変態/悪趣味ばかりの連続殺人鬼やキ●ガイ・ファミリーものになってしまうのに対し ダリオ・アルジェントやジョン・カーペンターに端を発する「サイコホラーからスプラッターへ」という時代のモードを 乾いた湿度と 手ごろな重さでもって 90年代的に再解釈したのがデヴィッド・フィンチャーだった ということ。で そうした比較でいうと もしかすると80年代初期ホラーの2010年代的解釈とも言えるアテチュードを持った映画は『ゲット・アウト』以外にないのではないか」。というわけで スパイク・リーとの合作も経過して作られた本作。 俺様的にはホント待望のジョーダン・ピール通算2作目作品だ。前作が まぁ 前記のレビュー通り 若干ゴチャゴチャした印象に比べ 比較的 演出がシンプルになったことを除けば大勢にほぼ変化なし。70年代ブラックスプロイテーション的ブラック・ジョークなシーンに 80年代サイコ・スリラー風暴力描写をブチ込む。素晴らしい。それにしても N.W.A.の“ファック・ザ・ポリス”をはじめとするブラックなトラック達が違和感なく収まっているところが凄い(当然か?)。いやー ブラック・パワーが止まりませんわ。
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