天

ソヴァージュの天のネタバレレビュー・内容・結末

ソヴァージュ(2018年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

主人公レオ役のフェリックス・マリトーは「BPM/ビート・パー・ミニット」という2017年のフランス映画に出演して一躍有名になった方のようです。
タイトルは、「野生の・野生的」といった意味だそうです。ずっと髪型のことだと思ってました(;´∀`)
以下感想など。

○主人公が医者の診察👨🏼‍⚕️受けてるので、もしやエイズ発症!?といきなりの重い展開にドキドキしたら・・・オトナのお医者さんごっこやないか!(#^ω^)勝手にやっとれ!
と思ったら伏線でした。早とちりしてすまない。
○モザイク?なにそれおいしいの?と言わんばかりに生まれたまま・・・・からかなり変貌を遂げたナニがモロ出しで映ります。あっちの人もボロン、こっちの人もボロン。延べ10ボロンまでは数えました。余りに堂々とボロンするので何かを悟りそうになりました(´◉ω◉)
○男性が道路脇に点々と立って客引きしている画は初めて見たのでなかなかショッキングでした。しかもなんとなく色白・華奢・中性的な顔立ちの男性が多いのかと思ってたので、浅黒いゴリマッチョもそこそこ需要があるんだと更に衝撃。
○「客とキスはしない」と言う、同業者の垂れ目マッチョ。そう言えば「プリティ・ウーマン」でもジュリア・ロバーツが似たようなこと言ってました。主人公はこの垂れ目マッチョに恋するんですが報われず。


主人公がその日1日を生きるために、時には危険な目に遭ったり病気になる恐れもある売春という生き方しか出来ず、頼れる肉親も帰れる家も教養も蓄えも無いという八方塞がりな状況。
けれど何故か彼にはそういう重い空気というか淀んだオーラが感じられません。
だからか、息苦しくなるような設定でも最後まで画面を見ていられました。

その辺の草むらや空き家でごろんと寝て、道路脇に溜まった水で顔を洗って、起きたら道に立って客を取って・・・というまさに「野生的」というか野良猫のような主人公。しかし野良猫のように警戒心が強いわけじゃなく、寧ろ人懐っこ過ぎて逆に心配になるほど優しく純真なところは捨てられた子犬のようでした。
彼は人との距離の取り方や、愛し方・愛され方を誰にも教えてもらえなかったのかも知れません。だから彼を愛し庇護者となり一緒にカナダへ行こうと言ってくれたクロードに、暖かい寝床や清潔な服を与えられてもどうしていいか分からず、結局草むらで気ままに寝転ぶ暮らしに戻ってしまった。
それを薄々分かっていたかのように、空港ですぐ後ろをついて来ているはずの主人公を何度も何度も振り返っては、そこに居ることを確かめるクロードが切なかったです(つД`)ナケル


《教訓》
・野の花はそこに在るからこそ美しい。手折って花瓶に飾っては枯れてしまうのだ。
・三角コーンの先っぽみたいな大きな物をお尻に入れるのは止めよう。そこは入れる所じゃなく出す所だ💩
天