Kevin

ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜のKevinのレビュー・感想・評価

4.2
ミシシッピ州ジャクソン。
ライターをやっているスキーター(エマ・ストーン)はこの町での黒人メイドに対する白人の態度に嫌悪感を抱いていた。
そして彼女はその現状を世間に知ってもらうべく、黒人メイドたちから直接体験談を聞き、それを本にすることにするが...。

様々な作品で取り上げられている〝人種差別〟を軸に物語は進んでいきます。
やはり毎度のことながら観ていて思うのが、「人間って馬鹿な生き物だなあ」って。
何故たかが肌の色が違うだけでここまで差別を受けないといけないのか。
肌が白いから偉いのか。全く持って意味がわかりません。
言葉では“メイド”と口々に言っても、扱いは奴隷となんら変わらない。
やってることはイジメと同じです。
子供同士のイジメなら上の者から言われればある程度は素直に聞くので、まだ救いようがありますが、大人はそうもいきません。
それぞれのプライドがあるので段違いに厄介。

とは言っても人間は馬鹿な生き物だから失敗を繰り返さないと学びません。
何年、何十年、何百年もかけてようやく自分たちの過ちに気づく。
そしてやっと現在のような互いにほぼ同等な立場でいられる。完全に差別が無くなったわけではないけど、今の関係を築けていけている。
だけどもっと早く自分らの過ちに気づけなかったのですかね..。

しかしどんな時代にも弱者の味方となってくれる者が必ずいます。
周りから流されないで自らが正しいと思ったことをやれる人が。
こんな時代の中で世間に立ち向かうのは相当な覚悟がいるはずです。
でもいつの時代もそういう人が1人でもいたから人間はいい方向にいけているんだと。

“楽なことなど何ひとつないけど 倒れたらまた立ち上がるだけ 今日が始まり昨日は終わった だから前を向いて進んでいこう”

何回も言いますが人間は馬鹿な生き物です。
しかし何よりも強い生き物でもあります。それはいつの時代でも変わりません。
Kevin

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