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窮鼠はチーズの夢を見るの06のレビュー・感想・評価

窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)
3.1
何だか、とても微妙だった…!
元々原作が好きで大まかなあらすじを知ってるし、セリフも何となく覚えてるから…ってもあるかもしれない。でも微妙だった。全然感情移入出来ないし、セリフが頭の中を滑っていく。上澄みみたいな映画だった。

良くなかったとこ
・自分の気持ちも、今の状況も、全てセリフで説明する。アクションがない。だからあまり感情移入出来ない
例えば、喪服のファンデーションの所。言葉で糾弾する前に、それを見つけてショックを受けるいまがせの絵があれば良かった。そうすれば、後々の先輩の「あいつホントに辛そうだったから」って言葉が効く。
言葉じゃなくて絵で見せて!映画なんだから!
・暗転が多い。その度に気持ちが途切れる。
・なつき先輩のターン、ちょっともう時代が古い。
勿論、原作漫画自体がかなり古いし、映画は原作に忠実にやってるからなんだろうけど。今の時代、あんまりこの文脈では語らないんじゃないか?
・4人で食事するシーンの、スローモーションに目配せする目元のアップ。演出が古い!
・感情移入出来てないから、ベッドシーンで全くどきどきしない。
・先輩が無感動過ぎて結局何考えてるのかよく分からない所が多い。原作みたいにもう少しわかりやすくて良かったんじゃないか。
・何考えてるのか分からないから、先輩の葛藤や後悔にイマイチついていけない。
・いまがせの目が死んでて、前半恋心が掴みにくい。
・女性の嫌なところが上手い!と評判を聞いてたけど、前半2人に関してはセリフが薄っぺらいし、ただの空回り感が強いと感じた。


良かった所
・自然光がとにかく綺麗!特にスツールに人が座るシーン。
・小物、部屋着とスツールの使い方は良かった。
・ポテチ食べながら頭撫でるところが可愛い。好き。ワインも可愛い。未来の話が出ると泣くよね。
・海のシーン、大変綺麗だし2人の気持ちがみえた。とても良かった。
・後半の女の子がとても可愛い。特に部屋にいるシーンとカフェが、自然光の当たり具合も相まってとても美人。1番良かった。
・体育座りとか、大の男の動作を可愛いと思ってしまう。演技すごい。
・いまがせの部屋が、エスニック系で先輩と大きく違っていてキャラの差の出し方が良かった


結論、原作に忠実だけど、漫画をそのまま映画にすると足りない物も多いのでは?
うーん、難しい!
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