たっくんの中のたっくん

サイダーのように言葉が湧き上がるのたっくんの中のたっくんのレビュー・感想・評価

4.2
ずっと気になってて、やっと観れた。
.
これから夏本番のこの時期に観れて良かったですし、まだの方は是非今!観てください。
この夏の過ごし方がちょっと楽しみになるかも。
.
キービジュアルや予告からもわかる通り、独特の色使いが凄く素敵な作品です。作品内の季節もひと夏なんですが、懐かしい夏の"匂い"が色彩から溢れ出ているように感じました。
また映像表現もすごく好きで街灯の灯りの表現を是非注目して観てほしい。「可愛い」です。
.
それと、主人公とヒロインの家の中と部屋とか、ショッピングモールとか、美術演出もとにかく好きです。
この辺はジブリに近くて、「あるようでない」絶妙なラインの美術。笑
さつきとめいの家とか、油屋とかトンネルの向こうの街とか、ポニョで出てくる港町とか、
実際に自分が10代の頃感じたようなリアルなノスタルジックさと、フィクション感の間といった感じです。
是非美術設定含めた設定集があるなら、買いたい。
.
ストーリーの全体感はあらすじを見てもらえればですが、
個人的には、作画や美術に気を取られて、青春ストーリーながらも短編の映像作品を見ているような感じで序盤は見ていましたが、中盤〜ラストで一気にストーリーにグッと引き込まれキャラクターに感情移入しておりました。
.
この物語のキーは俳句なんですけど、僕はヒロインのスマイルがはじめて主人公の俳句を聴かせてもらった時の「可愛い」という言葉が凄く残りました。
一件若い女の子が何にでも使う「可愛い」に聴こえたりするんだけど、この言葉ってもっと純粋な言葉だよなって事を思い出させてくれたし、
そうなったのは、この真っ直ぐで純粋な主人公とヒロインに引っ張られてこそだったなぁと考えると、いいお話だった。につきる。
.
冒頭でも言いましたが、7月に是非観てほしい作品です。
.
杉咲花ちゃん可愛い。