高橋

チャイルド・プレイの高橋のレビュー・感想・評価

チャイルド・プレイ(2019年製作の映画)
2.0
スクリーンのうえに、無表情でどこを見つめるでもない瞳を備えた人形が映しだされることの視覚的効果について、ひとはいま一度真剣に考えるべきである。たとえば、最近のホラー映画でいえば『死霊館』シリーズ(サンドバーグ監督の『死霊人形の誕生』が飛び抜けてよい)のアナベル人形はただ佇んでいるだけなのに、なぜ恐ろしく不気味であるのか。あるいは、アニメ映画になってしまうがピクサーの『トイ・ストーリー』で、子供やその親が現れた途端に、それまでの豊かな動きの表情や焦点のあった瞳を消し去ってしまうオモチャたちのあの顔は、どうして無表情であるにもかかわらず、ああも感情を豊かに伝え得るのか。
このチャッキーは、AI人形の暴走という挿話的な陳腐さはひとまず置いておくとして、画面に映る人形の顔の時点ですでに失敗している。
高橋

高橋