Yu

ラストナイト・イン・ソーホーのYuのレビュー・感想・評価

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憧れのエドガーライト監督の最新作。楽しみすぎて予告をまともに観れず、一時完売してしまった英国版ポスターを手に入れるためほぼ毎日タワレコに通い詰め(無事再販getしました!)、待ち焦がれて待ち焦がれてようやく、公開日に観に行きました!

ショーンオブザデッドにワールズエンド、ベイビードライバー、そして今作ラストナイトインソーホー(私の最推しはホットファズです)。
新たなジャンルを次々と開拓していくエドガーライトが、本当にカッコ良いです。
そしてジャンルは違えど、彼の作品には一貫して映画愛と音楽愛が垣間見えるのがまた良い。ダリオアルジェント好きなんだろうな〜〜とか思うとにやけちゃいますね。私は気づけなかったけど、もっとオマージュがあったんだろうな。あと監督は絶対ジョジョラビットも好きだと思います。あのオープニングはもう、そうじゃん!!!!

60年代のイギリスと音楽、映画とファッションに、スパイスとしてホラーが詰め込まれた今作は、最高にわくわくが止まりませんでした!

テンポ良いカット割りも音ハメの気持ちよさも、まさにエドガーライトだなと、劇中何度も噛みしめてしまいました。
車の側を走り去る演出、パブへ入っていくカット割り、看板の魅せ方、もう全部エドガーライトなんですよね。

ただ作家性を爆発させているだけでなく、“男社会に搾取されてきた女性たち”というセンシティブなテーマを扱っている今作は、彼なりの昨今のMe too運動などに対する答えなんだろうなと思います。
カリブの海賊のライドアトラクションのような演出で、舞台裏の悪夢を見せつけてくる描写は本当に胸糞悪かったです。

搾取してきた男達を悪と描くだけでなかったラストは、ちょっとエンタメに振りすぎかな〜〜なんて思いましたが、そういうところまで含めて悪趣味B級感がエドガーライトっぽいなと思います。あまり好感の持てる展開ではなかったですが。

今年の映画界の顔と言っても過言ではない、若手俳優2人の見事な存在感にも注目です。トーマシンマッケンジーの愛嬌ある魅力と、アニャテイラージョイの禍々しい魅力、どっちも大好きです!!!!

鏡やガラスを通して2人がシンクロしていくシーンが圧巻。2人が入れ替わりでダンスするシーンがめちゃめちゃアナログな手法で撮影されていて驚きました。



そろそろ年末なので今年のベストを決めるべく、駆け足でレビューを書いておりますが、出来の良い映画と好きだった映画って別物ですよね〜〜〜!鑑賞数もそんなに多くはないんですが、ベスト迷うなあ。
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