ののな

ラストナイト・イン・ソーホーのののなのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

見応え抜群でした!ダブルヒロイン、音楽、映像がおしゃれ✨
憧れの時代を体験する要素と、題名がちょっと似ているのとで、「ミッド・ナイト・イン・パリ」みたいな、過去は輝いて見えるものであるけど、それでもたまに浸るのもいいよね~って趣旨かと思いきや、「残穢 住んではいけない部屋」や、「呪怨」みたいな雰囲気に…。ところどころアンジャッシュのすれ違いコントのような、「そっちかーい!あ、道理で!スッキリ!」な演出があり、退屈しません。後半は文字通り悪夢。
○もちろん挙げた作品には要素要素が似ているだけで、この作品に特筆すべき素晴らしいポイント!
・女性性の生きづらさと、これが現代までしっかりと続いていることを描いていること(タクシー運転手やパブの酔っぱらいとの会話)!現代編で起こる女性蔑視やパーソナルスペースの侵害、マイクロアグレッション等は、多分一定の社会生活を送ってきた女の人だったり弱者経験のある人はそこそこ実体験しているんじゃないかなと思います。男性はどんな視点で見るんでしょうか?
・本邦では「理解のある彼くん」と形容されかねない献身的な友人→恋人、ジョン☺️「加害しない、欲の対象として見ない」安心できる男性像をたった一人で担い、体現してくれています。「なぜエリーに?」は、分かりませんが…愛情ってそういうものです。
・ダイアナ・リグという俳優の持つ説得力!本物持ってきたらそりゃ説得力あります。本作が遺作。
・感受性が強いのはエリーのような職業には良いのかもしれません。光だけでなく闇を追体験しても尚、60年代を愛するエリーは強い人間ですね。あ、ジョカスタ…あなたも強いですよ。
・老化の特徴が分かりやすい!人は年を取ると目がしょぼっとするんだなあ…。


○次に見るときに注目したい点
ミス・コリンズの発言:「この家のメイドだった」とは、素直に掃除洗濯をしていたのか?家のなかで労働しているという趣旨ならだいぶ意味合いが異なる。「ショービズの時間である夜」にあの60年代の音楽をかけるエリーに対する態度はスルーしてしまったがなにか伏線があるのではないか?男子禁制時間にエリーが連れ込んだ男を「殺す」発言の重さ。等々
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