もじゃ

ナイル殺人事件のもじゃのレビュー・感想・評価

ナイル殺人事件(2022年製作の映画)
4.0
「人は愛のためになら殺人を犯す」

ケネス・ブラナー版ポアロ第二弾。ナイルクルーズで富豪女性が殺される。犯人はどうやって?

金持ちは知り合い集めて旅してはいけないという教訓。あんなに動機持ちの人が揃うなんて!
事件を中心にして、登場人物の数だけそれぞれの愛が描かれる。それはポアロも含めて。一貫したテーマがわかり易く示されたのは良かった。

主演はケネス・ブラナー。前作よりもドラマ版に寄せたような。丸さとか喋り方とか。殺害される婦人はガル・ガドット。美人だ。やったぜ。その親友のジャクリーン役、エマ・マッキーはホラン千秋に見えた。

構成でちょっと凝ってる部分として、冒頭とラストにポアロ自身の愛のお話。これで事件ではなくポアロの物語の1つだと意識できる。本編冒頭のダンスのシーンは人間模様を映像でわかり易く伝えている。船を歩く人を外から追う撮り方はワクワクするし、総じてどのショットも普通にはしないような意気込みを感じた。役者それぞれの顔芸も達者で見応えがあり、整理された脚本で2時間超の作品も退屈に感じない。

前より良くなったことを感じる作品。
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