もじゃ

ボーはおそれているのもじゃのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
4.0
「これは僕のことだ これは僕の物語だ」

A24によるアリ・アスター監督作品。ボーは亡くなった母の元に向かわなければならない。辿り着ける?ボーが恐れていることは何?

いったい何を見せられてるんだ…
見てはいけない気まずいものを見せてしまうアリ・アスター監督。今作ではそれが陽に描かれる。悪い人間じゃないとしても明るみに出したくないことは多いはず。
全部見終わった後に思い浮かぶ他の映画作品がいくつかあるけれど、ネタバレになってしまいそう。
冒頭からとにかく起こったらやだなぁと思う不幸がボーに降りかかる。全部悪い方に転がって状況は悪化し続ける。
何が現実なのか、ボーが認識しているだけなのか判別付かず、見る側は混乱し続ける。

主演はホアキン・フェニックス。ほぼ彼だけの映画。まったく格好良い所なく、情けないおっさんの、見られたくない恥ずかしい様を見せてくる。ジョーカーでもそうだったように顔をそむけたくなるような演技をする。

作品時間は長い長い3時間。
ゴッサム並みに治安の悪い街で不幸に会い続ける序盤。外に飛び出して事故に会う辺りで30分。怪しすぎる家族から逃げ出して木にぶつかる辺りで90分。森の劇団で過ごしてまた逃げ出すのが2時間過ぎ。いつも気を失って話が転換する。母の家からが終盤の30分。

裁かれることが恐いんだよねっていう作品。
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