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アーミー・オブ・ザ・デッドのyumeayuのレビュー・感想・評価

3.5
"Viva!Las Vegas!"

"走るゾンビ"の元祖である『ドーン・オブ・ザ・デッド』以来となるザック・スナイダー監督によるゾンビ映画。
リメイク作品だった『ドーン・オブ・ザ・デッド』に比べるとアクション映画の側面が強く、人間ドラマや社会風刺といった要素は薄め。
そういう意味では、ぶっちゃけゾンビでなくても良かった気も…。

ラスベガスを舞台に個性豊かなキャラクターが金庫に隠された大金を目指すという設定だけ見るとまるで『オーシャンズ11』のよう。
仲間をリクルートし、チームとして出来上がっていくところは非常にワクワクしました。
ゾンビなので多少グロい描写もありますが、エンタメ映画としてのクオリティは申し分なく、こちらに関してはさすがザック・スナイダー監督といったところ。

今作の最大の魅力は、大金をゲットする為に集められた即席チームの面々。
デイヴ・バウティスタ演じる主人公のスコットをはじめ、かなり濃いメンツが揃っている。
個人的には、スコットの娘役のエラ・パーネル、案内人コヨーテ役のノラ・アルネゼデール、金庫破り役のマティアス・シュヴァイクホファーあたりが魅力的でした。
あっ、真田広之もフィクサーっぽい役で登場してましたね。

ただ、もったいないなと思ったのは、これだけ個性的なキャラクターが登場しているのにも関わらず、個々のキャラクター描写が少ないところ。
148分という映画としては長尺ではありましたが、やはり描き切るには時間が足りなかったという印象を受けました。
それだったら、ヘタにドラマチックにせずにアクションに振り切っても良かったのでは思いました。

欲を言えば、せっかくNetflixであればドラマシリーズやリミテッドシリーズでたっぷりと描いてほしかったです。

それでも配信でお手軽にザック・スナイダー監督のゾンビ映画が見れたということだけで満足ではありました。
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