化学研究所に勤めている同性愛者の女性（高樹麗）が、美しい新人職員（杉本笑）にサディスティックな愛情を注いでいく。歪な愛情表現しかできない女性の顛末を描いている、新東宝配給のピンク映画。

刺激的なタイトルが付いているが、実験器具メーカーに勤務する青年（今泉浩一）がレイプ実行犯として登場。女性が同性をレイプする内容ではなく、ガンマニアの青年を合間に挟んだ、捻れたレズビアン劇を描いていく方向性となっている。

サイレンサーの代わりに試験管を使用するという、一発アイデアだけで突貫的に作られたような印象。高樹麗のダウナーなプッツン女ぶりは素晴らしいけれども、肝心要となるレズ描写の停滞が残念でならない。

マンガ的な展開をスリラー路線でシリアスに描いているため、余計にノイズが際立っている。ラストの精液のくだりも、噴飯としか言いようがない（そもそも精子は空気に触れると死滅していく）。

なんだこれ、キモすぎぃ！

レズ女が好きな女に、試験管ベビーを懐妊させようと企む
っていうキモすぎるお話にオエーってなった
透明のサイレンサーの付いた改造拳銃でレイプしてまわるとか発想がキモい



とにかくキモい！

• #キモい！
• #レズ

銃弾の代わりに自分の血と男の精液を入れた液体を発射する試験管を使った改造銃を使って好きな女に子供を生ませようとする女性、まともな人間が誰一人出てこない、噛み合わない会話、通常なら続く物語をぶつ切りにカットして次の話に進む強引なストーリーなど、他人の異常な性癖を理解できないのに体験しているような悪夢が終始展開される。ただ他の佐藤寿保作品のようにそれが刺激となっておらず、主人公の女性の気味悪い性癖(改造銃のほかに、好きな女性を妊娠させるため男に暴行させようとする、試験管で自慰する)が嫌悪感を煽るので悪い意味でサイバーパンクな悪夢を鑑賞している気分に。

あとレズを謳っている割には、そういう百合なシーンが後半になるまで一切出てこないエロ構成も不満。でも後半の攻守逆転する百合シーンは良いけどね。

それでも夢が終わっていく瞬間を体験させるラストの素晴らしさにグッと来た、あと女装が似合いすぎて途中まで女性だと思ってしまった今泉浩一にも。

でも一番印象に残ったのは男性がサイレンサーを主人公の女性に説明するときの会話だけどね、「サイレンサーって映画とかで殺し屋が使うやつでしょ？」「まあ殺し屋だけではないですけど」「そういうもんでしょ」