akihiko810

ひとよのakihiko810のレビュー・感想・評価

ひとよ(2019年製作の映画)
4.0
白石和彌監督。2019年度 キネマ旬報ベスト・テン邦画第7位。

どしゃぶりの雨降る夜に、タクシー会社を営む稲村家の母・こはる(田中裕子)は、暴力夫を殺めた。そして、こはるは、15年後の再会を子どもたちに誓い、家を去った。
時は流れ、現在。次男・雄二(佐藤健)、長男・大樹(鈴木亮平)、長女・園子(松岡茉優)の三兄妹は、事件の日から抱えたこころの傷を隠したまま、大人になった。抗うことのできなかった別れ道から、時間が止まってしまった家族。そんな一家に、母・こはるは帰ってくる…。

本作は「骨太の邦画」だった。「母ちゃんがエロ本を万引きする」だのこれいるか?な場面もあるにはあったが、元は舞台の映画化らしいので、こういうシーンもあったのだろう。
壊れた家族が再生する、という脚本的にはよくある内容の作品だが、それを役者陣の見事な演技でリアリティを持って世界を構築している。役者陣は一人残らず素晴らしかったが、特に脇役(長男の妻)のMEGUMIが巧かった。
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