パケ猫パケたん

9人の翻訳家 囚われたベストセラーのパケ猫パケたんのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

このミステリー映画のネタバレを書いてしまうと、下手をすれば、オイラの拙文の読者の皆さまに、刺されてしまうかも知れないので、良い子👧👦の皆さまは、この映画、観る前であれば、(いいね!だけ押してもらって)、読まないで下さいませ。宜しくお願いしますo(^o^)o




「不意討ちを食らった。秀作。」
『ダ・ヴィンチ・コード』に類する娯楽映画みたい、なノリで鑑賞した。まぁ福岡の誇る映画の殿堂、KBCシネマでやる分だから、それなりに個性のある映画だと思っていたが、それ以上の出来で大いに満足。『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』という、凡庸なタイトルが、不意討ちに際して、逆にいい仕事をしているo(^o^)o♪

フランス含めて、10ヵ国と云うことで、国別のあるあるネタ。

まずは、ロシア。
やっぱロシア人は美人率が高過ぎる。この映画では、オルガ・キュリレンコ。フランス文化に憧れて!そのまんまコスプレって、ロシアの文化史をなぞるようで、笑える。あと、彼女の白ドレスの水中浮揚は、タルコフスキー監督の『惑星ソラリス』の空中浮揚を彷彿とさせる美しさの、サービス・カット。

ギリシャが、過去の栄光だけで、赤字財政とか弄られていて可愛いそう(T_T)
あと、ヨーロッパ連合の中では、フランスが狡猾で、イギリスが曲者ライバルで、鍵を握る。ドイツは、何だか覇気がなかったな。ドイツ銀行大丈夫なのか?

ミステリーの需要があるのは、中国より日本の方で、認識不足だなぁ、フランス人。あと、プルーストの『失われた時を求めて』の分厚い本(分冊の筈)が、御守りになっていたが、日本だと京極夏彦のミステリー本が似合いそう。

今回、米国は、仲間外れかと思ったが、
地下鉄とのカーチェイスが、アメリカ映画の『フレンチ・コネクション』(1971)
をフラッシュ・バックさせてくれて楽しかったなぁ。フレンチで韻を踏む(^o^)

「777」って、掲示板で777取って喜ぶオイラみたいww 「666」はダ・ヴィンチ・コードで使いそう。

自由自在に過去・現在にカット・バックする手法、いや、ここでは、映画の意識の流れで進行する様と書くとカッコいいかも。映像も鋭く、世界平和を希求する雰囲気は、ヌーヴェル・ヌーヴェル・ヴァーグの諸作品、特に、ベネックス監督の『ディーバ』を思い出させてくれた。

ここで本題。脱出不能な空間(クローズド・サークル)で、奇妙なことが連続して起こる世界は、アガサ・クリスティの『そして、誰もいなくなった』をミスリードさせる。一転して、全員が犯人か?と思わせてニンマリ。クリスティのあの作品o(^o^)o 「三部作の完結編」「翻訳家」「一人ニ役」のギミックを駆使して、見事に意外な犯人なトリック。クリスティのかの作品みたいo(^o^)o 素晴らしい♪

最後に、音楽が日本人の三宅純さんだった訳ですが、頑張っていた。そして、エンディング・ロールに流れるメロディが、ルルーシュ監督の『男と女』(1966)
の、カーレースに流れるそれとそっくりな訳ですが、予告編?でも、フランス映画っていいですね。エスプリ(^o^)♪ そして『男と女』の新作は、かのKBCシネマで今月中に、上映されまする。単館系映画って繊細で癒してくれます♪