ポン・ジュノ監督作品。
半地下の住宅に住む全員失業中のキム一家。長男のギウはひょんなことからIT企業のCEOであるパク氏の豪邸に家庭教師の面接を受けに身分を詐称して訪れパク家の長女ダヘの家庭教師になる。それに続いて妹ギジョンも兄妹であることを隠し豪邸に訪れ、パク家の末っ子ダソンに絵を教える先生となる。貧しいキム家の家族が次々と裕福なパク家に入り込んでいく・・・という物語です。
物語の前半と後半でテイストが変わり、前半は爽快なほどトントンとキム一家が裕福な豪邸に入り込んでいくのが面白くてどんどん引き込まれましたし、後半は一転して思いもよらぬ方向に向かっていくスリルがたまりません。ラストがもうひとひねり欲しかったかなあというのもありますが、上流階級と半地下の対比かと思いきやさらに地下が現れその間で揺れ動く感じ、上手く表現してるなあと思いました。裕福なパク家の主人も悪人などではなく普通のいい人で、勧善懲悪にならない腑に落ちなさももあり、すっきりはしないけど物凄く考えさせられる映画でした。
ただいくつか気になったのは、パク家の末っ子ダソンがモールス信号を理解するというくだりでもっと物語に絡んでくるのかなと思ったけどそうでもなく、あとパク家主人が奥さんのことを「愛してるんですよね」と言われた時の数秒の沈黙が結局なんだったのか・・・といういくつか回収されなかった伏線が気になりました。
でもこれは評価されるのもわかりますね、面白かったです。見て損はないと思います。最近見た韓国映画がほとんど当たりなので、韓国映画ハマりそう。
余談ですが、女子高生ダヘ役のチョン・ジソがめっちゃ可愛かった。
