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アメイジング・グレイス アレサ・フランクリンのreifのレビュー・感想・評価

5.0
アレサ・フランクリンは凄い。だけでいいような気がしますね。自分にとっては「ブルース・ブラザーズのダイナーのおばちゃん」。命日の特別リバイバル上映に行きました。コロナで一席おきの販売、平日にかなり埋まっていた。客は快適だけど映画館は倍売れたかもしれない。シネマシティは音が良いから音楽映画は強い。アレサ・フランクリンの声が天から響いていた。映像が目の前で動いているのに、「どこから声出てるねん」と定位が安定しない、どこに座っていたらいいのかわからなくなる感じ。大写しの変顔と音が一致しないのね。彼女の声は、自分の気持ちがいい「美声」とは違う。だから好んで聞かない(世代もバックグラウンドも遠い人)。んなこと関係あるか!というのが「歌姫」たる神に愛された才能 gifted の迫力です。凄い。一神教の信仰がなくても淡々と泣ける。ゴスペルはとにかく「故郷に帰りたい」のね。本来のエルサレムが黒人にとっての解釈になるのね。地から切り離された人々、ここが「自分の場所」でない苦しみ、日本人にはわからないやつだ。タイトル曲の演出はくどいコッテリ '70s 商業主義でちょっと食傷。この讃美歌の誕生逸話の映画(2006)も良いのですよ。短髪のカンバーバッチが見られるよ。
指揮者のお兄さんの躍動する指揮のエネルギーが画面に満ちていた。よく喋る司会と「不機嫌なの?」と不安になる歌しか歌わないアレサ・フランクリン。エンドロールで I love you! と言ってくれてほっとした
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