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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊のGattのレビュー・感想・評価

3.8
ウェス監督の世界観は、見るのは頗る楽しいけれど、「深く」感じるのは正直苦手。
嫌いじゃないけど。後回しにしがちw。
ジェフリー・ライト未鑑賞特集として、今回鑑賞しました。

相変わらず美術は素晴らしく、殴風メルヘンで美しい。
キャストは超一流系がぞろぞろでていて、動きはバラエティばりにコミカル。
アニメとの合成もあって、より眼福感あるシュールさが広がっていました。

「カンザス・イブニング・サン」という新聞の別冊「フレンチ・ディスパッチ」編集部が舞台。最終号の記者たちが語る3つの記事をメインに進みます。
 
一つめが、ティルダ・スウィントンが講演会で語る、殺人事件で服役中のベニチオ・デル・トロと、看守のレア・セドゥとの不思議な関係。
二つ目は、フランシス・マクドーマンドが、学生運動家のティモシー・シャラメと通じて語るお話。
三つ目は、ジェフリー・ライトによる、警察署長の息子の誘拐事件と、お抱え天才シェフのお話。

ストーリーの面白さはひとつ目が一番好きでした。レア・セドゥの物怖じしない大胆さも凄いですしw。
目的のジェフリー・ライトは、また独特なキャラでw、人間は髭と髪の毛でこうも顔が変わるものかと思いますw。幅の広さを実感しました。

編集長はビル・マーレイ。
その他それぞれの記者たちが集うラストシーンは、ほっこりします。

エンドロールは今までの「フレンチ・ディスパッチ」の表紙が出てきて楽しかったです。見ているだけで楽しい雑誌ってありますよね。正にそんな感じです。ハビ・アスナレスという人が書き下ろしたイラストだそう。

ウェス監督作品に対しては、自分はこの程度の楽しみ方なのかと思います。可愛くてなんか面白い。そんな感じ。
芸術語る人は、いろいろ深いのかもしれませんが。
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