バス行っちゃった

ブラック・ウィドウのバス行っちゃったのネタバレレビュー・内容・結末

ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

劇中様々な乗り物に乗るけど平和裡に目的地へたどり着けたのは冒頭のひとりで漕いだ自転車など、純粋に自身のために目的地を目指したもののみで、家族や仲間など人と一緒に乗るものだったり、人の思惑によって乗せられたものだったりするのはことごとく無事では済まず、最後も舞台となった巨大な乗り物が落ち、そこからあのジェットの登場といった感じに、そこここにわかりやすいけど情緒的な比喩があって、それを探してあれこれ妄想できるのが楽しい、意外に文芸的な作品だった。

スカッと敵を倒すというシーンはあまりないけど、敵対する相手を打ち倒すのがヒーローではなく、誰かを救うのがヒーローなのだから、そういう意味で彼女がいかにアベンジャーズに相応しい逸材であったのかがこの作品でようやく真正面から証明されたのであり、ゆえにもう帰ってこないのかと思うと切ない。

このままブラックウィドウの物語が終わるということはないと思うので期待はしたいけど、また変に時間遡行とかなんとかで復活とかしてしまうとそれはそれで話が軽くなっていってしまうのだろうから、どうなるのかなあ。世代交代とかになるのかなあ。うーん。