NEWおっさん

バクラウ 地図から消された村のNEWおっさんのレビュー・感想・評価

4.0
「この村には手を出すな」

ブラジルの新鋭クレベール・メンドンサ・フィリオ監督が手がけ、第72回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した作品。

その内容からブラジル版「ミッド・サマー」などと言われているが、個人的には似てないと思うし、「ミッド・サマー」よりも全然分かりやすい。簡単に言えばやられたらやり返すバイオレンス半沢直樹みたいな感じ。

分かりやすいとは言ったが、それは最後まで見終えたから言えるコトで、中盤までの種明かしまでは何がなんやらジャンルすら分からない、不安を煽るイヤ~な雰囲気が常に付きまとう。種明かしが分かってからも、どういう風な結末になるのか、誰が死ぬのかみたいな緊張感が最後まであった。

何故この村が地図から消されたのかなどの大まかないくつかの謎は明かされないまま終わるが、なんとなく分かる作りになってるし、そこまでモヤモヤ感も残らない。

欠点は、やっぱり尺が長いことかな。結構長回し場面が多いからテンポが悪いとこもある。子供の我慢強さ大会みたいなシーンとかは長くても効果的に使われてたりするけど。

「ミッド・サマー」が好きだったからといってこれが楽しめるかどうかは別問題、とだけ言いたい。自分は「ミッド・サマー」よりもこっちのが好みだったわ。いやまあ比べること自体おかしいんだがな。面白かった。