ネブュラー

家族を想うときのネブュラーのレビュー・感想・評価

家族を想うとき(2019年製作の映画)
4.4
さまざまな幸せの価値があり、働き方から家族の在り方まで幅広い考え方が許容される時代においても、規則にがんじがらめにさせられ、在りたい姿に目をつむり、在らなければいけない姿を全うする人間ももちろん多く存在する。
ケンローチが改めて、貧困から生まれる理想と現実のギャップや葛藤を描き出す。
家族の幸せと、生きることが分断されてしまいがちな社会も一つの問題かもしれない。
問題提起をしたら、何か変わるかもしれない。ただ、変化は緩やかなものであり、引き続きその人生は続いていくという現実に何も言えねぇ。。息子から父への「自分で決めたんだろ」という言葉はずしーんと胸に響く。
外部からの影響を受けながらも、致し方ない部分があるとはいえ、全て自らの意思で選択してきた積み重ね。そういった責任を受け入れるからこそ、悪役になってでも家族を食わせるというミッションを全うする父の姿に、生きる強さをビンビンに感じる。強すぎるほどだ。
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