開明獣

家族を想うときの開明獣のレビュー・感想・評価

家族を想うとき(2019年製作の映画)
5.0
前作、「私はダニエル・ブレイク」よりも救いがなく、しんどい作品。

それでも、ケン・ローチ監督は心を鷲掴みにして揺さぶる確かな手腕をもっている。

心優しき人たちなのに、貧困という癌細胞よりもたちの悪い要素が生活を蝕んでいく。どこに生まれて、どんな環境で育っては、本人にはコントロールできない。まさに運次第。

適者生存のはずが、弱いものが、より弱いものを虐げる。この負の連鎖はどこで止まるのだろうか?

この作品は、どこまでもそれを追いかけている。
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