みそらしど

マティアス&マキシムのみそらしどのネタバレレビュー・内容・結末

マティアス&マキシム(2019年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

繊細。

マティアスはずっと言葉が足りないので、見ているともどかしくて仕方ない。
表面に出す部分は少ないけど、実際は感じていることや考えていることは沢山あって、それをうまく外に出せないうちに心が固くなってしまう人に見えた。

マキシムは良くも悪くもやさしい人で、損してると思った。やさしい人は好きだけど、かわいそうになることもある。グザヴィエ・ドランさんの辛そうな表情がうまくて、痛い気持ちになった。

ラストについて、父親からのマキシムへの推薦状を渡さない=マキシムに行って欲しくない気持ちの表れ、ということだと思うし、あの繊細さ(?)が良いと感じる人もいるかもしれないけど個人的にはあんまりしっくりこなかった。
というか、一度想いを通わせたのに最後まで言葉をマキシムに伝えなかったマティアスのこと、ズルくて少し嫌だった。
マキシムはそれを分かった上でラストシーン笑顔を浮かべていたと思うけど、それをみてこちらとしては勝手に尚更辛くなった…。
言葉で残さなければなかったことになるわけじゃないんだよ!!そういうことを互いに飲み込むのが大人と言われればそうなのかもしれないけど、私は後々ずっとモヤモヤしてしまいそうできついです。

あと、とても印象に残った言葉があって。マキシムのおばさんの台詞、
「世の中は優しい人を警戒する」ってやつ。
まだ自分の中でも何が心に引っかかったのかうまく言語化できていないので、反芻して消化しようと思う。