しろくま

糸のしろくまのレビュー・感想・評価

(2020年製作の映画)
3.8
2022.03.30/077/TV(再鑑賞)
菅田将暉×小松菜奈が贈る中島みゆきの名曲の映画化。北海道で生まれ育った漣と葵。2人は13歳の時に出会い恋をした。虐待を受ける葵を守ろうとした漣だったが…。

〝逃げ恥ムズキュン特別編〟のように未公開映像を入れてくれるのかと〝糸・テレビ特別版〟に期待したけど、二人の出会いや仲良くなっていくシーンをバッサリカット。いきなり逃亡シーンから始まったので、そこからの二人の急接近に共感できない。それに、漣のために葵が作ったお弁当は食堂のおばあさんから教わったというエピソードもカットされているので、倍賞さんとの再会にうまくつながらないのも残念。130分の映画をCM込みの2時間枠に収めるためだけの特別版だったのね。

テレビ版では本編が始まる前に、かなりのネタバレ映像を流したのも謎。漣が誰と結婚するのか、奥さんがどうなるのか、葵が始めた事業がどうなるのかまで、ばらしてしまうなんて…。

エンディングの菅田将暉の〝糸〟も当然カットして余韻のない終わり方になってしまったのもなんだかなあって感じ。ツイッターでは、ノーカット版を観直したいという声も多いので、レンタルに誘う作戦だったということ?

テレビ版はイマイチだったけど劇場版はお勧め。映画の山場を名曲〝糸〟がしっかり盛り上げる素敵な作品。かつて青春歌謡と映画がコラボした作品が多くあったけど、音楽の効果って絶大だね。
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