しろくま

銀河鉄道の夜のしろくまのレビュー・感想・評価

銀河鉄道の夜(1985年製作の映画)
3.9
《夜空を見上げるジョバンニ》
〝あの光る帯の一つひとつの光がみんな星なんだ〟とつぶやいたその時、突然警笛が鳴り響き、白い光に包まれ…。ジョバンニの方に迫り来る巨大な列車が、急ブレーキをかけて…。

〝銀河鉄道〟と言えば、松本零士さんの〝銀河鉄道999〟世代で、鉄郎とメーテルが旅の途中で立ち寄る星々で繰り広げられるストーリーを毎週楽しみに観ていたのだけど、元ネタは誰もが知っている宮沢賢治大先生の〝銀河鉄道の夜〟な訳で…。

本作はますむらひろしさんのあの猫ちゃん達によるアニメバージョンだけど、けっしてお子ちゃま向けにせずに原作にかなり忠実で、ジョバンニとカムパネルラの列車の旅のエピソードは、お得意の不思議ワールド全開。

〝三度目の殺人〟と同じように十字が出てきて、あの大ヒットパニック映画のような乗客がやって来て、〝DESTINY 鎌倉ものがたり〟みたいな列車の使われ方をしているいうことは…。ラストはやっぱそうなるのね。

今日放送されたNHKの〝VRおじさんの初恋〟で空飛ぶ列車に乗った井桁弘恵さんが〝カムパネルラになった気分です。月長石でできたりんどうの花もどこかに咲いていたりして〟って話していたけど、それって〝銀河鉄道の夜〟のことだね。それに対して倉沢杏菜さんが〝その話って最後…〟って言葉を濁したけど、やっぱ、そこが気になるね。

視聴メモ:2024.04.11/043/図書館🅼DVD
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