戦車同士の戦いに特化したアクション映画
戦車同士の戦いといえば、映画のクライマックスにハイライトとして描かれる事が多いと思いと思いますが、この映画は戦車同士の戦いだけで一本の映画にした珍しい映画。
最近で似た映画としては、ブラッド・ピット主演の「フューリー」を思い出しますが、戦争の陰惨さを描いた「フューリー」に比べ、こちらは若干コメディ的でした。
映画は、第二次大戦下のソ連とナチス・ドイツの戦いを描いており、
・ソ連軍の戦車士官（主人公）がナチスに捕らえられる
→ナチス・ドイツの戦車訓練に、敵役として協力させられる
→それに協力すると見せかけて、、というお話。
ナチス・ドイツの戦車訓練はショー的要素もあり、敵役（的役）として協力させられたソ連側のT-34には弾は提供されておらず、逃げるだけ。
数も装備も圧倒的に不利な中、アイデアだけでいかに生き延びていくのかっていう意味では「SISU」の戦車版と言えるかも。
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戦車同士の戦いがメインなだけに、戦車同士の戦いはリアルでした。
当時の最強戦車同士の戦いということもあって、弾が当たったら単純に爆発して終わり、ではなく、鉄と鉄のぶつかり合い。
分厚い装甲は弾を単純に貫通させないものの、まるでドラム缶の中にいて周りから鉄の金づちでガンガン叩かれているようなものなので、中にいる人のダメージは相当なものでした。
また、戦車の中でも弱い部分、たとえば砲塔の回転部分や、戦車の底、そういったところをいかに狙って倒すか、といったようなマニアックな描かれ方が楽しい映画でした。
戦車は全て本物で役者自身が操縦していたというリアルさと、砲弾が飛ぶ姿や爆発シーンなどで適切に用いられたVFXとスローモーション映像の組み合わせも見事。
本作は日本でも劇場公開され、IMAX用に特別版が上映されるなど、当時すごく盛り上がったようですが、こういう映画がまた楽しく観られる時代になればいいですね・・
