ショウコ

穢れと祈りのショウコのレビュー・感想・評価

穢れと祈り(2019年製作の映画)
3.1
スリラー要素はほぼありませんでした。パパが見繕った相手との結婚を目前に、自分の置かれた世界に疑問を持ち始める女子の話。ディズニーで散々見てきたような骨組みなんですが…舞台が特殊

パパは狭い宗教コミュニティで牧師をしている。礼拝での演説はぶっちゃけ何言ってんのかサッパリ分かりませんけど「信仰心があれば毒にも打ち勝つ」と言って蛇に咬ませるとか「精霊の声を聞く」など色々現実的ではない。何かにつけアーメン!って叫ぶしインチキふとん販売員みたいです。

およそファンタジーにしか見えませんがこれ、実際に存在する教派なんですってね📝山奥の質素な生活の中にもティファール的なポットがあったし服の縫製も今っぽい。マジか…

ずっとそこで暮らしており他の価値観に触れる機会も無かった主人公が疑問を持つキッカケは「別の男との子供がデキちゃったから」というもの。絶妙に現代的な状況と、「罪に焼かれる!浄めなくては!」って周囲のトンチンカンな対応との噛み合わなさはめちゃくちゃ気持ち悪いです

遠い場所の話でありながら女性の扱いには現代社会にも共通点がある。主人公には母親がおらず近所のお友達のママも出ていったきり帰らない。結婚相手は男尊女卑ヤローに変身するし「嫁に仕事を教えるのも旦那の役割だ」とパパまで加勢する始末よ。コミュニティから女性たちが逃げ出していくのも肯けますね




死ぬほど地味だし話として特に面白くはないですけど、似たような境遇の人に映画がヒントを与えてくれる事ってのはあるもんです。私も誰か説得する時なんかに映画の台詞そのままパクってみたりするし…(スケール小さい)
選択肢を提示してくれてるって点じゃ意味はあった

ちょっとは血飛沫から離れなくてはと思って観たのにチェンソーが出てきてドキドキしてしまいました。嗅覚だな🤔
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