イベリー子豚

キングメーカー 大統領を作った男のイベリー子豚のレビュー・感想・評価

3.8
「これは勉強不足だと勿体ない」
「歴史背景、民族意識、地名・位置関係、当時の世界情勢……」
「知ってると知らないとでは面白さが変わる、多分」
「あくまで実話はベース」
「とは言え
【日曜劇場】【池井戸潤】とは一味違う、激シブ・男ウケ・政治ロマン・社会ドラマ」
「知的な会話・高度な戦略・複雑な駆け引き」
「……が本格化するまでは30分ほど、少しテンション低め」
「色気ナシ」
「政治と宗教が絡み合う、このご時世にこそ観るべき重厚感」
「意外な帰結」
「大人な?青クサイ?エンディング」



60~70年代ってすんごい時代だったんですね韓国も。

戦後の混乱や学生運動、異国文化の流入で
ギラギラ・ハチャメチャ・ドンパチしていた日本に劣らず。

特に目の上のたんこぶ、
「北朝鮮に地続き」という点ではそれ以上ですね。

列強からのプレッシャー、北の侵略、現職大統領の独裁、野党内分裂……。


「事実は小説よりも」を地で行く「波乱万丈」に「起死回生」。

【アリストテレス】VS【プラトン】。

「権謀術数」に「腹の探りあい」「化かし合い」の見応えが凄い……!

特に中盤の「野党・代表者候補選挙」は思わず唸る
攻防戦でした!


そして
「大義」と「正義」のすれ違い……イヤ、決別。

果たして
【チャンデ】【ウンボム】【イ室長】。

偽りない「正義」を貫けたのは、誰だったんでしょうか……?


……とは言え
政治には「女性」と「金」が付き物のハズ。

圧倒的に色気がナイとは……!?

てっきり「酒池肉林」で【池上彰世代のオジサマ観客】の労をねぎらってくれるものとばかり……!
(むしろ「ハニー・トラップ」なんて陳腐だと!!?)


「腐敗」や「汚職」みたいな分かりやすい
「勧善懲悪」でエンタメをブーストしてない真面目で堅実なストーリーも、そう。

《一筋縄じゃいかないんですよね、政治も世の中も》ってこと?


うーん……。
これが共産主義と資本主義の闘いってヤツなのか……笑。


結局、
期待には応えてくれなかったけど(?)
非常に骨太でアツい友情……イヤ、共闘の物語。

「予告」以上に血生臭いハードさは無かったので
ハシゴでの鑑賞に丁度イイかもしれませんね。