まりぃくりすてぃ

アルプススタンドのはしの方のまりぃくりすてぃのレビュー・感想・評価

1.1
十年か九年か前、私は新卒社会人だった。大きな企業なので親睦行事もいろいろあり、部署対抗の軟式野球大会がその一つだった。
入社早々ナマイキにみられないよう素直なキャピキャピガールとして働いてた私は、その日曜、張り切ってオシャレして極彩色のスパッツなんて穿いて単に応援だけするつもりで草野球場へ行ったのだが、急な欠場者がいて、九人揃わないと失格になるってことで、拝み倒されて私も急遽ライパチで出場。(他チームにもけっこう女性は交じってた。)
学生時代にフルマラソン完走とかしてた私だったけど牙を隠してキャピキャピというかピヨピヨな私を演じつづけようとした矢先、第一打席の初球、カキーーン!と会心のセンター返し!! 自軍は総立ちの拍手喝采だった。すぐさま二塁へ盗塁成功までしちゃった。もはやスポーツウーマンの本性は隠せません。
第二打席も、初球をフルスイング。ファウルだった。相手投手は若い長身のイケメンで、元リトルリーグ選手。そいつの第二球は、なんと私の顔か肩あたりに当たりそうなブワーンとした内角球だった。私は「きゃぁ」と叫んで尻モチ。起き上がる時に、審判の「ストラァイク!」が耳に。「えっ?」と私は信じられなくて後ろを見た。若い捕手さんのほうが「今の、カーブですよ」と教えてくれた。え? え? え? これがカーブ??? 生まれて初めてカーブなんていう恐ろしいものを放られた私は、まるで黒船に遭遇した江戸の町民のようにキョトンしながらドキドキがまだ止まらない。。
結局、ショックが尾をひいて見逃し三振で終わった。私は「いくら最初の打席で痛烈なヒット打ったからって、二十歳そこそこの女の子にカーブ投げて三振取る男の人がいるなんて」と大ショックで、ベンチへ歩きながら、、泣いちゃった。。。。
当然、職場のみんなが慰めてくれて、ライパチの女の子相手にカーブなんて投げた非常識な相手チームの若い男(新婚だった)にブーイングがぶつけられたことはいうまでもない。。。。。

とっくに中学高校とかの授業でソフトボールならば経験してた私は、チームプレーなんて興味なく、来た球をとにかく真っ直ぐ打ち返すだけというのが信条だったかもしれない。
“人生は、センター返し”。
野球経験者の鑑定によると、私の打球はとても速いそうだ。すぐセンター外野手に届いちゃうため、単打にしかならない。だから私はソフトボールでも草野球でも今まで一度も二塁打や三塁打というものを打ったことがない。(一度だけ、強い追い風の時にホームラン打ったことはあるよ! ぴょんぴょん跳ねてバンザイたくさんした!)


さて、この映画だけど、、 会話と人間関係しかないのに、会話がつまらなくて、人間関係もありきたり。サッカーでいえば “無意味な横パス・バックパスだらけ”。いかにも日本人が作りそうな、つまんない小物。
女優も男優もみんなタコみたいな顔してた。オノリナだけはカニみたいな顔だった。